25.8. nmstatectl を使用した静的ルートの設定
nmstatectl
ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介して静的ルートを設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl
は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。
前提条件
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enp1s0
ネットワークインターフェイスが設定され、ゲートウェイと同じ IP サブネット内にあります。 -
nmstate
パッケージがインストールされている。
手順
以下の内容を含む YAML ファイルを作成します (例:
~/add-static-route-to-enp1s0.yml
)。--- routes: config: - destination: 198.51.100.0/24 next-hop-address: 192.0.2.10 next-hop-interface: enp1s0 - destination: 2001:db8:2::/64 next-hop-address: 2001:db8:1::10 next-hop-interface: enp1s0
これらの設定では、次の静的ルートを定義します。
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リモート
198.51.100.0/24
ネットワークへの IPv4 ルート。IP アドレス192.0.2.10
の対応するゲートウェイは、enp1s0
インターフェイスを介して到達できます。 -
リモート
2001:db8:2::/64
ネットワークへの IPv6 ルート。IP アドレス2001:db8:1::10
の対応するゲートウェイは、enp1s0
インターフェイスを介して到達できます。
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リモート
設定をシステムに適用します。
# nmstatectl apply ~/add-static-route-to-enp1s0.yml
検証
IPv4 ルートを表示します。
# ip -4 route ... 198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0
IPv6 ルートを表示します。
# ip -6 route ... 2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0 metric 1024 pref medium
関連情報
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システム上の
nmstatectl(8)
man ページ -
/usr/share/doc/nmstate/examples/
directory