第35章 Multipath TCP の使用
Transmission Control Protocol (TCP) は、インターネットを介したデータの信頼できる配信を保証し、ネットワーク負荷に応じて帯域幅を自動的に調整します。マルチパス TCP (MPTCP) は、元の TCP プロトコル (シングルパス) のエクステンションです。MPTCP は、トランスポート接続が複数のパスで同時に動作することを可能にし、ユーザーエンドポイントデバイスにネットワーク接続の冗長性をもたらします。
35.1. MPTCP について
マルチパス TCP (MPTCP) プロトコルを使用すると、接続エンドポイント間で複数のパスを同時に使用できます。プロトコル設計により、接続の安定性が向上し、シングルパス TCP と比較して他の利点ももたらされます。
注記
MPTCP 用語では、リンクはパスと見なされます。
以下に、MPTCP を使用する利点の一部を示します。
- これにより、接続が複数のネットワークインターフェイスを同時に使用できるようになります。
- 接続がリンク速度にバインドされている場合は、複数のリンクを使用すると、接続スループットが向上します。接続が CPU にバインドされている場合は、複数のリンクを使用すると接続が遅くなることに注意してください。
- これは、リンク障害に対する耐障害性を高めます。
MPTCP の詳細は、関連情報 を参照してください。