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1.5. IBM Z プラットフォームでの予測可能な RoCE デバイス名の決定

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Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 8.7 以降では、udev デバイスマネージャーは IBM Z 上の RoCE インターフェイスの名前を次のように設定します。

  • ホストがデバイスに一意の識別子 (UID) を強制する場合、udev はUID に基づく一貫したデバイス名 (例: eno<UID_in_decmal>) を割り当てます。
  • ホストがデバイスに UID を強制しない場合、設定によって動作が異なります。

    • デフォルトでは、udev は予測できない名前をデバイスに使用します。
    • net.naming-scheme=rhel-8.7 カーネルコマンドラインオプションを設定すると、udev はデバイスの機能識別子 (FID) に基づく一貫したデバイス名 (例: ens<FID_in_decmal>) を割り当てます。

次の場合は、IBM Z 上の RoCE インターフェイスに、予測可能なデバイス名を手動で設定します。

  • ホストが RHEL 8.6 以前を実行しており、デバイスに UID を強制している。RHEL 8.7 以降のバージョンに更新する予定である。

    RHEL 8.7 以降のバージョンに更新した後は、udev は一貫したインターフェイス名を使用します。ただし、更新前に予測できないデバイス名を使用していた場合、NetworkManager 接続プロファイルは引き続きそれらの名前を使用し、影響を受けるプロファイルを更新するまでアクティベートできません。

  • ホストが RHEL 8.7 以降を実行しており、UID を強制していない。RHEL 9 にアップグレードする予定である。

udev ルールまたは systemd リンクファイルを使用してインターフェイスの名前を手動で変更する前に、予測可能なデバイス名を決定する必要があります。

前提条件

  • RoCE コントローラーがシステムにインストールされている。
  • sysfsutils パッケージがインストールされている。

手順

  1. 利用可能なネットワークデバイスを表示し、RoCE デバイスの名前を確認します。

    # ip link show
    ...
    2: enP5165p0s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
    ...
  2. /sys/ ファイルシステム内のデバイスパスを表示します。

    # systool -c net -p
    Class = "net"
    
      Class Device = "enP5165p0s0"
      Class Device path = "/sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/net/enP5165p0s0"
        Device = "142d:00:00.0"
        Device path = "/sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0"

    次の手順では、Device path フィールドに表示されているパスを使用します。

  3. <device_path>/uid_id_unique ファイルの値を表示します。以下に例を示します。

    # cat /sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/uid_id_unique

    表示された値は、UID の一意性が強制されるかどうかを示します。この値は後の手順で必要になります。

  4. 一意の識別子を決定します。

    • UID の一意性が強制されている場合 (1)、<device_path>/uid ファイルに保存されている UID を表示します。以下に例を示します。

      # cat /sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/uid
    • UID の一意性が強制されていない場合 (0)、<device_path>/function_id ファイルに保存されている FID を表示します。以下に例を示します。

      # cat /sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/function_id

    コマンドの出力には、UID 値と FID 値が 16 進数で表示されます。

  5. 16 進数の識別子を 10 進数に変換します。以下に例を示します。

    # printf "%d\n" 0x00001402
    5122
  6. 予測可能なデバイス名を決定するには、UID の一意性が強制されるかどうかに基づいて、対応する接頭辞に 10 進数の形式の識別子を追加します。

    • UID の一意性が強制される場合は、eno 接頭辞に識別子を追加します (例: eno5122)。
    • UID の一意性が強制されない場合は、ens 接頭辞に識別子を追加します (例: ens5122)。

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