10.7. ネットワーキング
Soft-iWARP ドライバーが非推奨となる
RHEL 9 では、サポート対象外のテクノロジープレビューとして Soft-iWARP ドライバーが提供されます。RHEL 9.5 以降では、このドライバーは非推奨となり、RHEL 10 では削除されます。
Jira:RHELDOCS-18699[1]
dhcp-client
パッケージが非推奨になる
以前は、dhcp-client
パッケージの DHCP クライアントを使用するように、RHEL 9 の NetworkManager を設定することができました。しかし、dhclient
ユーティリティーを使用するオプションは現在非推奨になっています。使用すると、NetworkManager の起動時に警告が表示されます。前述のように NetworkManager を設定するには、内部の DHCP ライブラリーに切り替えてください。RHEL 10 では、dhcp-client
パッケージは利用できなくなり、dhclient
ユーティリティーを使用するように設定されたアプリケーションは、代わりに内部の DHCP ライブラリーを使用するようになります。
RHEL 9 でネットワークチームが非推奨になる
teamd
サービスおよび libteam
ライブラリーは、Red Hat Enterprise Linux 9 では非推奨になり、次回のメジャーリリースでは削除される予定です。代替として、ネットワークチームの代わりにボンディングを設定します。
Red Hat は、機能が類似するボンディングとチームの機能を 2 つ管理しなくてもいいように、カーネルベースのボンディングに注力しています。ボンディングコードは、顧客の採用率が高く、堅牢で、活発なコミュニティー開発が行われています。その結果、ボンディングコードは拡張、更新されます。
ボンディングにチームを移行する方法は、Migrating a network team configuration to network bond を参照してください。
Bugzilla:1935544[1]
ifcfg
形式の NetworkManager 接続プロファイルが非推奨に
RHEL 9.0 以降では、ifcfg
形式の接続プロファイルは非推奨になりました。次の RHEL メジャーリリースでは、この形式のサポートが削除されます。ただし、RHEL 9 では、既存のプロファイルを変更すると、NetworkManager は引き続きこの形式で既存のプロファイル処理および更新します。
デフォルトでは、NetworkManager は接続プロファイルをキーファイル形式で /etc/NetworkManager/system-connections/
ディレクトリーに保存するようになりました。ifcfg
形式とは異なり、キーファイル形式は、NetworkManager が提供するすべての接続設定をサポートします。キーファイル形式とプロファイルの移行方法の詳細は、NetworkManager connection profiles in keyfile format を参照してください。
Bugzilla:1894877[1]
firewalld
の iptables
バックエンドが非推奨に
RHEL 9 では、iptables
フレームワークは非推奨になりました。結果として、iptables
バックエンドと、firewalld
の 直接インターフェイス
も非推奨になりました。直接インターフェイス
の代わりに、firewalld
のネイティブ機能を使用して、必要なルールを設定できます。
firewalld
のロックダウン機能が非推奨になりました
firewalld
のロックダウン機能は非推奨になりました。理由は、root
として実行中のプロセスが自身を許可リストに追加するのを防げないためです。ロックダウン機能は、今後の RHEL メジャーリリースで削除される可能性があります。
connection.master
、connection.slave-type
、connection.autoconnect-slaves
プロパティーが非推奨になりました
Red Hat では、意識的な言語の使用に取り組んでいます。この取り組みに関する詳細は、多様性を受け入れるオープンソースの強化 を参照してください。したがって、connection.master
、connection.slave-type
、connection.autoconnect-slaves
プロパティーの名前が変更されました。下位互換性を確保するために、古いプロパティー名を新しいプロパティー名にマップするエイリアスが作成されました。
-
connection.master
はconnection.controller
のエイリアスです -
connection.slave-type
はconnection.port-type
のエイリアスです -
connection.autoconnect-slaves
は、connection.autoconnect-ports
のエイリアスです
connection.master
、connection.slave-type
、および connection.autoconnect-slaves
エイリアスは非推奨となり、今後の RHEL バージョンでは削除されることに注意してください。
Jira:RHEL-17619[1]
PF_KEYv2
カーネル API が非推奨になりました
アプリケーションは、PV_KEYv2
および新しい netlink
API を使用して、カーネルの IPsec 実装を設定できます。PV_KEYv2
はアップストリームで積極的に保守されておらず、最新の暗号、オフロード、拡張シーケンス番号サポートなどの重要なセキュリティー機能が欠けています。その結果、RHEL 9.3 以降、PV_KEYv2
API は非推奨となり、次の RHEL メジャーリリースで削除される予定です。アプリケーションでこのカーネル API を使用する場合は、代替として最新の netlink
API を使用するように移行してください。
Jira:RHEL-1015[1]
RHEL 9 でネットワークチームが非推奨になる
teamd
サービスおよび libteam
ライブラリーは、Red Hat Enterprise Linux 9 では非推奨になり、次回のメジャーリリースでは削除される予定です。代替として、ネットワークチームの代わりにボンディングを設定します。
Red Hat は、機能が類似するボンディングとチームの機能を 2 つ管理しなくてもいいように、カーネルベースのボンディングに注力しています。ボンディングコードは、顧客の採用率が高く、堅牢で、活発なコミュニティー開発が行われています。その結果、ボンディングコードは拡張、更新されます。
ボンディングにチームを移行する方法は、Migrating a network team configuration to network bond を参照してください。
Bugzilla:2013884[1]