第7章 テクノロジープレビュー
ここでは、Red Hat Enterprise Linux 9 で利用可能なテクノロジープレビューのリストを提示します。
テクノロジープレビューに対する Red Hat のサポート範囲の詳細は、テクノロジープレビューのサポート範囲 を参照してください。
7.1. インストーラーおよびイメージの作成
RHEL インストール用の NVMe over TCP がテクノロジープレビューとして利用可能になる
このテクノロジープレビューにより、ファームウェアの設定後、NVMe over TCP ボリュームを使用して RHEL をインストールできるようになりました。Installation Destination 画面からディスクを追加するときに、NVMe Fabrics Devices セクションで NVMe 名前空間を選択できます。
Jira:RHEL-10216[1]
起動可能な OSTree ネイティブコンテナーのインストールがテクノロジープレビューとして利用可能になる
ostreecontainer
キックスタートコマンドが、Anaconda でテクノロジープレビューとして利用できるようになりました。このコマンドを使用すると、OCI イメージにカプセル化された OSTree コミットから、オペレーティングシステムをインストールできます。キックスタートインストールを実行する場合、ostreecontainer
とともに次のコマンドが利用できます。
- graphical、text、または cmdline
- ostreecontainer
- clearpart、zerombr
- autopart
- part
- logvol、volgroup
- reboot および shutdown
- lang
- rootpw
- sshkey
-
bootloader -
--append
オプションパラメーターを指定する形でのみ使用できます。 - user
user コマンド内でグループを指定する場合、ユーザーアカウントはコンテナーイメージ内にすでに存在するグループにのみ割り当てることができます。ここにリストされていないキックスタートコマンドを ostreecontainer
コマンドと併用することもできますが、それらのコマンドがパッケージベースのインストールで期待どおりに動作する保証はありません。
ただし、次のキックスタートコマンドの ostreecontainer
との併用はサポートされていません。
- %packages (必要なパッケージがコンテナーイメージにすでに存在している必要があります)
-
url (インストール用に
stage2
イメージを取得する必要がある場合 (PXE インストールなど) は、キックスタートファイル内でstage2
の url を指定する代わりに、カーネルでinst.stage2=
を使用します) - liveimg
- vnc
- authconfig および authselect (代わりにコンテナーイメージで関連する設定を提供します)
- module
- repo
- zipl
- zfcp
部分的なキックスタートファイルを使用する対話形式のインストールでは、起動可能な OSTree ネイティブコンテナーのインストールはサポートされません。
注記: マウントポイントをカスタマイズする場合は、マウントポイントを /mnt
ディレクトリー内に定義し、マウントポイントディレクトリーがコンテナーイメージの /var/mnt
内に存在することを確認する必要があります。
Jira:RHEL-2250[1]
Anaconda の bootupd
/ bootupctl
によるブートローダーのインストールおよび設定が、テクノロジープレビューとして利用可能になる
ostreecontainer
キックスタートコマンドが Anaconda でテクノロジープレビューとして利用可能になったため、このコマンドを使用して、OCI イメージにカプセル化された OSTree コミットからオペレーティングシステムをインストールできます。Anaconda は、キックスタートで明示的なブートローダー設定がなくても、コンテナーイメージに含まれる bootupd
/ bootupctl
ツールを使用して、ブートローダーのインストールおよび設定を自動的に調整します。
Jira:RHEL-17205[1]
bootc image builder
ツールはテクノロジープレビューとして利用可能になる
現在テクノロジープレビューとして利用可能な bootc image builder
ツールは、bootc
コンテナー入力から互換性のあるディスクイメージを簡単に作成してデプロイするためのコンテナーとして機能します。bootc image builder
を使用してコンテナーイメージを実行した後、必要なアーキテクチャーのイメージを生成できます。その後、生成されたイメージを仮想マシン、クラウド、またはサーバーにデプロイできます。新しい更新が必要になるたびに bootc image builder
を使用してコンテンツを再生成するのではなく、bootc を使用してイメージを簡単に更新できます。
Jira:RHELDOCS-17468[1]
新しい rhel9/bootc-image-builder
コンテナーイメージがテクノロジープレビューとして利用可能になる
RHEL のイメージモード用の rhel9/bootc-image-builder コンテナーイメージには、起動可能なコンテナーイメージ (rhel-bootc など) を QCOW2、AMI、VMDK、ISO などのさまざまなディスクイメージ形式に変換するイメージビルダーの最小バージョンが含まれています。
Jira:RHELDOCS-17733[1]