4.10. 高可用性およびクラスター
新しい pcs status wait コマンド
pcs コマンドラインインターフェイスで、pcs status wait コマンドを使用できるようになりました。このコマンドにより、Pacemaker は Cluster Information Base (CIB) を変更したことで必要になるアクションが確実に完了され、実際のクラスター状態と要求されたクラスター状態を一致させるための追加アクションは不要になります。
クラスター内のリソースのステータスをクエリーする新しいコマンドに対する pcs サポート
pcs コマンドラインインターフェイスで、クラスター内の 1 つのリソースのさまざまな属性をクエリーするために pcs status query resource コマンドを使用できるようになりました。これらのコマンドは以下のクエリーを実行します。
- リソースの存在
- リソースのタイプ
- リソースの状態
- 集合リソースのメンバーに関する各種情報
- リソースが実行されているノード
プレーンテキストの出力を解析する必要がないため、これらのコマンドは pcs ベースのスクリプトに使用できます。
テキスト、JSON、およびコマンド形式で設定を表示するための新しい pcs resource defaults および pcs resource op defaults オプション
pcs resource defaults コマンドと pcs resource op defaults コマンド、およびそのエイリアスである pcs stonith defaults と pcs stonith op defaults で、--output-format オプションを使用できるようになりました。
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--output-format=textを指定すると、このオプションのデフォルト値である設定済みのリソースのデフォルトまたは操作のデフォルトがプレーンテキスト形式で表示されます。 -
--output-format=cmdを指定すると、現在のクラスターのデフォルト設定から作成されたpcs resource defaultsまたはpcs resource op defaultsコマンドが表示されます。これらのコマンドを使用して、別のシステム上で設定済みのリソースのデフォルトまたはリソース操作のデフォルトを再作成できます。 -
--output-format=jsonを指定すると、設定済みのリソースのデフォルトまたはリソース操作のデフォルトが JSON 形式で表示されます。これは、マシンの解析に適しています。
パニックが発生したノードをシャットダウンし、自動的に再起動しない新しい Pacemaker オプション
/etc/sysconfig/pacemaker 設定ファイルの PCMK_panic_action 変数を off または sync-off に設定できるようになりました。この変数を off または sync-off に設定すると、パニック状態が発生した後、ノードはシャットダウンされ、自動的に再起動されません。
新しい pcsd Web UI 機能のサポート
pcsd Web UI で、次の機能がサポートされるようになりました。
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placement-strategyクラスタープロパティーをdefaultに設定すると、pcsdWeb UI にノードおよびリソースの使用率属性付近に警告が表示されます。この警告は、placement-strategyの設定が使用率に影響しないことを示しています。 -
pscdWeb UI は、masthead のユーザーメニューから設定できるダークモードをサポートしています。