1.10. キックスタートインストールの開始
キックスタートインストールを開始するには、作成した起動用メディアまたは Red Hat Enterprise Linux CD-ROM #1 からシステムを起動し、ブートプロンプトで特別な起動コマンドを入力する必要があります。ks コマンドライン引数がカーネルに渡されると、インストールプログラムはキックスタートファイルを検索します。
- Driver ディスクの使用
- キックスタートでドライバーディスクを使用する必要がある場合は、
dd
オプションも指定します。たとえば、ブートディスクから起動し、ドライバーディスクを使用するには、boot:
プロンプトで以下のコマンドを入力します。linux ks=floppy dd
- Boot CD-ROM
- 「キックスタートブートメディアの作成」 の説明に従って、キックスタートファイルがブート CD-ROM 上にある場合は、システムに CD-ROM を挿入して、
boot:
プロンプトで以下のコマンドを入力します(ks.cfg
はキックスタートファイルの名前に置き換えます)。linux ks=cdrom:/ks.cfg
キックスタートインストールを開始するその他のオプションは以下のとおりです。
- ks=nfs:<server>:/<path>
- インストールプログラムは、NFS サーバー < server> のキックスタートファイルをファイル < path> として検索し ます。インストールプログラムは DHCP を使用してイーサネットカードを設定します。たとえば、NFS サーバーが server.example.com で、キックスタートファイルが NFS 共有
/mydir/ks.cfg
にある場合は、正しい起動コマンド ks=nfs:server.example.com:/mydir/ks.cfg になります。 - ks=http://<server>/<path>
- インストールプログラムは、ファイル < path> として HTTP サーバー & lt;server& gt; のキックスタートファイルを検索し ます。インストールプログラムは DHCP を使用してイーサネットカードを設定します。たとえば、HTTP サーバーが server.example.com で、キックスタートファイルが HTTP ディレクトリー
/mydir/ks.cfg
にある場合、正しい起動コマンドは ks=http://server.example.com/mydir/ks.cfg になります。 - ks=floppy
- インストールプログラムは、
/dev/fd0
内のディスク上の vfat または ext2 ファイルシステムのファイルks.cfg
を検索します。 - ks=floppy:/<path>
- インストールプログラムは、
/dev/fd0
内のディスク上のキックスタートファイルをファイル < path> で検索します。 - ks=hd:<device>:/<file>
- インストールプログラムは、ファイルシステムを < device >(vfat または ext2)にマウントし、そのファイルシステムで < file > としてキックスタートファイルを検索します(例: ks=hd:sda3:/mydir/ks.cfg)。
- ks=file:/<file>
- インストールプログラムはファイルシステムからファイル < file > を読み取ろうとします。マウントは行われません。これは通常、キックスタートファイルが
initrd
イメージ上にある場合に使用されます。 - ks=cdrom:/<path>
- インストールプログラムは、ファイル < path> として CD-ROM のキックスタートファイルを検索します。
- ks
- ks のみを使用する場合、インストールプログラムは DHCP を使用するようにイーサネットカードを設定します。キックスタートファイルは、キックスタートファイルを共有する NFS サーバーであるかのように、DHCP 応答から「bootServer」から読み込まれます。デフォルトでは、bootServer は DHCP サーバーと同じです。キックスタートファイルの名前は以下のいずれかです。
- DHCP を指定し、ブートファイルが
/
で開始すると、DHCP が提供するブートファイルは NFS サーバーで検索されます。 - DHCP を指定し、ブートファイルが他のもので始まる場合は、DHCP が提供するブートファイルが NFS サーバーの
/
kickstart - DHCP がブートファイルを指定しなかった場合、インストールプログラムは
/kickstart/1.2.3.4-kickstart
ファイルを読み込もうとします。ここで、1.2.3.4 はインストールされるマシンの数値の IP アドレスになります。
- ksdevice=<device>
- インストールプログラムは、このネットワークデバイスを使用してネットワークに接続します。たとえば、eth1 デバイスを介してシステムに接続されている NFS サーバーのキックスタートファイルを使用してキックスタートインストールを開始するには、
boot:
プロンプトでコマンド ks=nfs: <server > :/ <path > ksdevice=eth1 を使用します。