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20.8. IdM クライアントでの GSSAPI 認証の有効化および sudo の Kerberos 認証インジケーターの有効化

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pam_sss_gss.so PAM モジュールを介して、sudo コマンドおよび sudo -i コマンドの IdM クライアントで、Generic Security Service Application Program Interface (GSSAPI) 認証を有効にします。また、スマートカードを使用してログインしたユーザーのみが Kerberos チケットでこれらのコマンドに対して認証されます。

注記

この手順をテンプレートとして使用し、他の PAM 対応サービスに対して SSSD で GSSAPI 認証を設定して、さらに特定の認証インジケーターが Kerberos チケットにアタッチされているユーザーだけにアクセスを限定することができます。

前提条件

  • IdM ホストに適用する IdM ユーザーの sudo ルールを作成している。この例では、idmclient ホストで /usr/sbin/reboot コマンドを実行するパーミッションを idm_user アカウントに付与する idm_user_reboot sudo ルールが作成済みです。
  • idmclient ホストにスマートカード認証を設定している。
  • /etc/sssd/sssd.conf ファイルと、/etc/pam.d/ ディレクトリーの PAM ファイルを変更するための root 特権がある。

手順

  1. /etc/sssd/sssd.conf 設定ファイルを開きます。
  2. [domain/<domain_name>] セクションに以下のエントリーを追加します。

    [domain/<domain_name>]
    pam_gssapi_services = sudo, sudo-i
    pam_gssapi_indicators_map = sudo:pkinit, sudo-i:pkinit
  3. /etc/sssd/sssd.conf ファイルを保存して閉じます。
  4. SSSD サービスを再起動して、設定の変更を読み込みます。

    [root@idmclient ~]# systemctl restart sssd
  5. RHEL 9.2 以降の場合:

    1. sssd authselect プロファイルを選択したかどうかを確認します。

      # authselect current
      Profile ID: sssd
    2. オプション: sssd authselect プロファイルを選択します。

      # authselect select sssd
    3. GSSAPI 認証を有効にします。

      # authselect enable-feature with-gssapi
    4. スマートカードを持つユーザーのみを認証するようにシステムを設定します。

      # authselect with-smartcard-required
  6. RHEL 9.1 以前の場合:

    1. /etc/pam.d/sudo の PAM 設定ファイルを開きます。
    2. 以下のエントリーを、/etc/pam.d/sudo ファイルの auth セクションの最初の行に追加します。

      #%PAM-1.0
      auth sufficient pam_sss_gss.so
      auth       include      system-auth
      account    include      system-auth
      password   include      system-auth
      session    include      system-auth
    3. /etc/pam.d/sudo ファイルを保存して閉じます。
    4. /etc/pam.d/sudo-i の PAM 設定ファイルを開きます。
    5. 以下のエントリーを、/etc/pam.d/sudo-i ファイルの auth セクションの最初の行に追加します。

      #%PAM-1.0
      auth sufficient pam_sss_gss.so
      auth       include      sudo
      account    include      sudo
      password   include      sudo
      session    optional     pam_keyinit.so force revoke
      session    include      sudo
    6. /etc/pam.d/sudo-i ファイルを保存して閉じます。

検証

  1. idm_user アカウントとしてホストにログインし、スマートカードで認証します。

    [root@idmclient ~]# ssh -l idm_user@idm.example.com localhost
    PIN for smart_card
  2. スマートカードユーザーを使用して Ticket-Granting Ticket があることを確認します。

    [idm_user@idmclient ~]$ klist
    Ticket cache: KEYRING:persistent:1358900015:krb_cache_TObtNMd
    Default principal: idm_user@IDM.EXAMPLE.COM
    
    Valid starting       Expires              Service principal
    02/15/2021 16:29:48  02/16/2021 02:29:48  krbtgt/IDM.EXAMPLE.COM@IDM.EXAMPLE.COM
    	renew until 02/22/2021 16:29:44
  3. idm_user アカウントが実行可能な sudo ルールを表示します。

    [idm_user@idmclient ~]$ sudo -l
    Matching Defaults entries for idmuser on idmclient:
        !visiblepw, always_set_home, match_group_by_gid, always_query_group_plugin,
        env_reset, env_keep="COLORS DISPLAY HOSTNAME HISTSIZE KDEDIR LS_COLORS",
        env_keep+="MAIL PS1 PS2 QTDIR USERNAME LANG LC_ADDRESS LC_CTYPE",
        env_keep+="LC_COLLATE LC_IDENTIFICATION LC_MEASUREMENT LC_MESSAGES",
        env_keep+="LC_MONETARY LC_NAME LC_NUMERIC LC_PAPER LC_TELEPHONE",
        env_keep+="LC_TIME LC_ALL LANGUAGE LINGUAS _XKB_CHARSET XAUTHORITY KRB5CCNAME",
        secure_path=/sbin\:/bin\:/usr/sbin\:/usr/bin
    
    User idm_user may run the following commands on idmclient:
        (root) /usr/sbin/reboot
  4. パスワードを指定せずに sudo を使用してマシンを再起動します。

    [idm_user@idmclient ~]$ sudo /usr/sbin/reboot
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