14.2. Ansible を使用して属性を含めて RBAC パーミッションを追加する手順
Identity Management (IdM) のシステム管理者は、IdM のロールベースアクセス制御 (RBAC) をカスタマイズできます。
以下の手順では、Ansible Playbook を使用して、パーミッションを特権に追加できるように IdM にパーミッションを追加する方法を説明します。この例では、目的とする以下の状態を達成する方法を説明します。
- MyPermission パーミッションが存在する。
- MyPermission パーミッションだけがホストの追加に使用できる。
パーミッションを含む特権を付与されたユーザーは、ホストのエントリーに対して以下の操作すべてを実行できる。
- Write
- Read
- Search
- Compare
- Add
- Delete
-
MyPermission パーミッションを含む特権のあるユーザーが作成したホストエントリーに
description
の値を追加できる。
IdM LDAP スキーマでは、パーミッションの作成または変更時に指定できる属性のタイプは制約されません。ただし、object_type
が host
の場合に attrs: car_licence
を指定すると、後でパーミッションを実行して、車のライセンス値をホストに追加使用とすると ipa: ERROR: attribute "car-license" not allowed
というエラーメッセージが表示されます。
前提条件
- IdM 管理者パスワードを把握している。
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
-
この例では、secret.yml Ansible vault に
ipaadmin_password
が保存されていることを前提としています。
-
ターゲットノード (
ansible-freeipa
モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。
手順
~/ MyPlaybooks/ ディレクトリーに移動します。
$ cd ~/MyPlaybooks/
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/permission/
ディレクトリーにあるpermission-present.yml
ファイルのコピーを作成します。$ cp /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/permission/permission-present.yml permission-present-with-attribute.yml
-
Ansible Playbook ファイル (
permission-present-with-attribute.yml
) を開きます。 ipapermission
タスクセクションに以下の変数を設定して、ファイルを調整します。-
使用しているユースケースに合わせて、タスクの
名前
を調節します。 -
ipaadmin_password
変数は IdM 管理者のパスワードに設定します。 -
name
変数はパーミッションの名前に設定します。 -
object_type
変数はhost
に設定します。 -
right
変数はall
に設定します。 -
attrs
変数はdescription
に設定します。
以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。
--- - name: Permission present example hosts: ipaserver vars_files: - /home/user_name/MyPlaybooks/secret.yml tasks: - name: Ensure that the "MyPermission" permission is present with an attribute ipapermission: ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}" name: MyPermission object_type: host right: all attrs: description
-
使用しているユースケースに合わせて、タスクの
- ファイルを保存します。
Ansible Playbook を実行します。Playbook ファイル、secret.yml ファイルを保護するパスワードを格納するファイル、およびインベントリーファイルを指定します。
$ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory permission-present-with-attribute.yml
関連情報
- RHEL 7 の Linux Domain Identity, Authentication and Policy Guide の User and group schema を参照してください。