14.5. Ansible を使用して属性が IdM RBAC パーミッションのメンバーに含まれないようにする手順
Identity Management (IdM) のシステム管理者は、IdM のロールベースアクセス制御 (RBAC) をカスタマイズできます。
以下の手順では、Ansible Playbook を使用して、属性が IdM の RBAC パーミッションに含まれないようにする方法を説明します。この手順を実行すると、パーミッションのあるユーザーが IdM LDAP にエントリーを作成すると、そのエントリーで、値に属性を関連付けて設定できません。
この例では、目的とする以下の状態を達成する方法を説明します。
- MyPermission パーミッションが存在する。
-
MyPermission パーミッションを含む特権のあるユーザーが作成したホストエントリーに
description
属性を使用できない。
前提条件
- IdM 管理者パスワードを把握している。
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
-
この例では、secret.yml Ansible vault に
ipaadmin_password
が保存されていることを前提としています。
-
ターゲットノード (
ansible-freeipa
モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。 - MyPermission パーミッションが存在する。
手順
~/ MyPlaybooks/ ディレクトリーに移動します。
$ cd ~/MyPlaybooks/
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/permission/
ディレクトリーにあるpermission-member-absent.yml
ファイルのコピーを作成します。$ cp /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/permission/permission-member-absent.yml permission-member-absent-copy.yml
-
Ansible Playbook ファイル (
permission-member-absent-copy.yml
) を開きます。 ipapermission
タスクセクションに以下の変数を設定して、ファイルを調整します。-
使用しているユースケースに合わせて、タスクの
名前
を調節します。 -
ipaadmin_password
変数は IdM 管理者のパスワードに設定します。 -
name
変数はパーミッションの名前に設定します。 -
attrs
変数はdescription
に設定します。 -
action
変数はmember
に設定します。 -
state
変数がabsent
に設定されていることを確認します。
以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。
--- - name: Permission absent example hosts: ipaserver vars_files: - /home/user_name/MyPlaybooks/secret.yml tasks: - name: Ensure that an attribute is not a member of "MyPermission" ipapermission: ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}" name: MyPermission attrs: description action: member state: absent
-
使用しているユースケースに合わせて、タスクの
- ファイルを保存します。
Ansible Playbook を実行します。Playbook ファイル、secret.yml ファイルを保護するパスワードを格納するファイル、およびインベントリーファイルを指定します。
$ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory permission-member-absent-copy.yml