10.6. ホストの耐障害性


10.6.1. 高可用性

Red Hat Virtualization Manager は、クラスター内のホストの応答性を維持するためにフェンシングを使用します。Non Responsive ホストは、Non Operational ホストとは異なります。Non Operational ホストは、マネージャーから通信可能ですが、論理ネットワークがないなど、設定が正しくない場合があります。Non Responsive ホストは、マネージャーが連絡を取ることができません。

フェンシングにより、クラスターは予期せぬホストの障害に対応し、省電力、ロードバランシング、仮想マシンの可用性のポリシーを実施することができます。ホストの電源管理装置にフェンシングのパラメーターを設定し、時々その正しさをテストする必要があります。フェンシング操作では、反応しないホストが再起動され、所定の時間内にアクティブな状態に戻らない場合は、手動での介入やトラブルシューティングが行われるまで、反応しない状態が維持されます。

注記

フェンシングパラメーターを自動的にチェックするには、PMHealth Check Enabled (デフォルトでは false) と PMHealth Check Interval In Sec (デフォルトでは 3600 秒) の engine-config オプションを設定することができます。

PMHealth Check Enabled が true に設定されている場合、PMHealth Check Interval In Sec で指定された間隔で全てのホストエージェントをチェックし、問題を検出した場合は警告を発します。engine-config オプションの設定に関する詳細は、「engine-config コマンドの構文」 を参照してください。

電源管理操作は、Red Hat Virtualization Manager が再起動した後、プロキシーホストによって、または管理ポータルで手動で行うことができます。反応しないホスト上で稼働しているすべての仮想マシンを停止し、高可用性を持つ仮想マシンを別のホスト上で起動します。電源管理操作には、少なくとも 2 台のホストが必要です。

Manager の起動後、電源管理が有効になっている無反応なホストに対して、静寂時間 (デフォルトでは 5 分) が経過した後、自動的にフェンスを試みます。Disable Fence At Startup In Sec エンジン設定オプションを更新することで、静寂時間を設定することができます。

注記

Disable Fence At Startup In Sec エンジンコンフィグオプションは、ホストの起動時に Manager がフェンスを試みてしまうシナリオを防ぐのに役立ちます。通常、ホストのブートプロセスは Manager のブートプロセスよりも長いため、データセンターが停止した後にこのような事態が発生する可能性があります。

ホストのフェンスは、プロキシーホストが電源管理パラメーターを使って自動的に行うことも、ホストを右クリックしてメニューのオプションを使って手動で行うこともできます。

重要

ホストが高可用性を持つ仮想マシンを実行する場合、パワーマネージメントを有効にして設定する必要があります。

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