第1章 OpenShift Dedicated について


OpenShift Dedicated は Kubernetes を基盤とする完全な OpenShift Container Platform クラスターで、高可用性のために設定された、単一のお客様専用のクラウドサービスとして提供されます。

1.1. OpenShift Dedicated の概要

OpenShift Dedicated は Red Hat によって管理され、Amazon Web Services (AWS) または Google Cloud Platform (GCP) でホストされます。各 OpenShift Dedicated クラスターには、フルマネージドの コントロールプレーン (コントロールノードとインフラストラクチャーノード)、アプリケーションノード、およびクラスターサービス (Red Hat Site Reliability Engineers (SRE) によるインストールと管理、Premium Red Hat サポート、ロギング、メトリクス、監視、通知ポータル、クラスターポータルなど) が付属しています。

OpenShift Dedicated は、以下を含むエンタープライズ対応の拡張機能を Kubernetes に提供します。

  • OpenShift Dedicated クラスターは AWS または GCP 環境にデプロイされ、アプリケーション管理のハイブリッドアプローチの一部として使用できます。
  • Red Hat の統合されたテクノロジー。OpenShift Dedicated の主なコンポーネントは、Red Hat Enterprise Linux と関連する Red Hat の技術に由来します。OpenShift Dedicated は、Red Hat の高品質エンタープライズソフトウェアの集中的なテストや認定の取り組みによる数多くの利点を活用しています。
  • オープンソースの開発モデル。開発はオープンソースで行われ、ソースコードはソフトウェアのパブリックリポジトリーから入手可能です。このオープンな共同作業が迅速な技術と開発を促進します。

OpenShift Container Platform でコンテナー化された Kubernetes アプリケーションをビルドおよびデプロイするときに作成できるアセットのオプションを確認するには、OpenShift Container Platform の開発について を参照してください。

1.1.1. カスタムオペレーティングシステム

OpenShift Dedicated はコンテナー指向の新しいオペレーティングシステムであり、CoreOS と Red Hat Atomic Host オペレーティングシステムの最良の機能の一部を組み合わせた Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) を採用しています。RHCOS は、OpenShift Dedicated のコンテナー化されたアプリケーションを実行する目的で設計されており、新規ツールと連携して迅速なインストール、Operator ベースの管理、および単純化されたアップグレードを実現します。

RHCOS には以下が含まれます。

  • Ignition。OpenShift Dedicated が使用するマシンを最初に起動し、設定するための初回起動時のシステム設定です。
  • CRI-O、Kubernetes ネイティブコンテナーランタイム実装。これはオペレーティングシステムに密接に統合し、Kubernetes の効率的で最適化されたエクスペリエンスを提供します。CRI-O は、コンテナーを実行、停止および再起動を実行するための機能を提供します。
  • Kubelet は、コンテナーの起動と監視を担当する Kubernetes のプライマリーノードエージェントです。

1.1.2. その他の主な機能

Operator は、OpenShift Dedicated コードベースの基本単位であるだけでなく、アプリケーションと、アプリケーションで使用されるソフトウェアコンポーネントをデプロイするための便利な手段です。Operator をプラットフォームの基盤として使用することで、OpenShift Dedicated ではオペレーティングシステムおよびコントロールプレーンアプリケーションの手動によるアップグレードが不要になります。Cluster Version Operator や Machine Config Operator などの OpenShift Dedicated の Operator が、それらの重要なコンポーネントのクラスター全体での管理を単純化します。

Operator Lifecycle Manager (OLM) および OperatorHub は、Operator を保管し、アプリケーションの開発やデプロイを行うユーザーに Operator を提供する機能を提供します。

{quay} Container Registry は、ほとんどのコンテナーイメージと Operator を OpenShift Dedicated クラスターに提供する Quay.io コンテナーレジストリーです。Quay.io は、何百万ものイメージやタグを保存する {quay} の公開レジストリー版です。

OpenShift Dedicated における Kubernetes のその他の拡張には、SDN (Software Defined Networking)、認証、ログ集計、監視、およびルーティングの強化された機能が含まれます。OpenShift Dedicated は、包括的な Web コンソールとカスタム OpenShift CLI (oc) インタフェースも提供します。

1.1.3. OpenShift Dedicated のインターネットアクセスおよび Telemetry アクセス

OpenShift Dedicated では、クラスターのインストールおよびアップグレードにインターネットへのアクセスが必要です。

テレメトリーサービスを通じて、情報は OpenShift Dedicated クラスターから Red Hat に送信され、サブスクリプション管理の自動化を可能にし、クラスターの状態を監視し、サポートを支援し、カスタマーエクスペリエンスを向上させます。

テレメトリーサービスは自動的に実行し、クラスターは Red Hat OpenShift Cluster Manager に登録されます。OpenShift Dedicated では、リモートヘルスレポートは常に有効になっており、オプトアウトすることはできません。Red Hat Site Reliability Engineering (SRE) チームは、OpenShift Dedicated クラスターを効果的にサポートするための情報を必要としています。

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