3.3. 永続ボリューム
				各 PV には、以下の例のように、ボリュームの仕様およびステータスである spec および status が含まれます。
			
PersistentVolume オブジェクト定義の例
以下のコマンドを実行して、PV にバインドされている PVC の名前を表示できます。
oc get pv <pv_name> -o jsonpath='{.spec.claimRef.name}'
$ oc get pv <pv_name> -o jsonpath='{.spec.claimRef.name}'
3.3.1. PV の種類 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Dedicated は、以下の永続ボリュームプラグインをサポートします。
- AWS Elastic Block Store (EBS)。これはデフォルトでインストールされます。
 - GCP Persistent Disk
 - GCP Filestore
 
3.3.2. Capacity リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
					通常、永続ボリューム (PV) には特定のストレージ容量があります。これは PV の capacity 属性を使用して設定されます。
				
現時点で、ストレージ容量は設定または要求できる唯一のリソースです。今後は属性として IOPS、スループットなどが含まれる可能性があります。
3.3.3. アクセスモード リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
永続ボリュームは、リソースプロバイダーでサポートされるすべての方法でホストにマウントできます。プロバイダーには各種の機能があり、それぞれの PV のアクセスモードは特定のボリュームでサポートされる特定のモードに設定されます。たとえば、NFS は複数の読み取り/書き込みクライアントをサポートしますが、特定の NFS PV は読み取り専用としてサーバー上でエクスポートされる可能性があります。それぞれの PV は、その特定の PV の機能を記述するアクセスモードの独自のセットを取得します。
要求は、同様のアクセスモードのボリュームに一致します。一致する条件はアクセスモードとサイズの 2 つの条件のみです。要求のアクセスモードは要求 (request) を表します。そのため、より多くのアクセスを付与することはできますが、アクセスを少なくすることはできません。たとえば、要求により RWO が要求されるものの、利用できる唯一のボリュームが NFS PV (RWO+ROX+RWX) の場合に、要求は RWO をサポートする NFS に一致します。
直接的なマッチングが常に最初に試行されます。ボリュームのモードは、要求モードと一致するか、要求した内容以上のものを含む必要があります。サイズは予想されるものより多いか、これと同等である必要があります。2 つのタイプのボリューム (NFS および iSCSI など) のどちらにも同じセットのアクセスモードがある場合、それらのいずれかがそれらのモードを持つ要求に一致する可能性があります。ボリュームのタイプ間で順序付けすることはできず、タイプを選択することはできません。
同じモードのボリュームはすべて分類され、サイズ別 (一番小さいものから一番大きいもの順) に分類されます。バインダーは一致するモードのグループを取得し、1 つのサイズが一致するまでそれぞれを (サイズの順序で) 繰り返し処理します。
ボリュームアクセスモードは、ボリューム機能を表します。それらは施行されている制約ではありません。ストレージプロバイダーはリソースの無効な使用から生じるランタイムエラーに対応します。プロバイダーのエラーは、マウントエラーとしてランタイム時に表示されます。
以下の表では、アクセスモードをまとめています。
| アクセスモード | CLI の省略形 | 説明 | 
|---|---|---|
|   ReadWriteOnce  |   
									  |   ボリュームはシングルノードで読み取り/書き込みとしてマウントできます。  | 
|   ReadWriteOncePod [1]  |   
									  |   ボリュームは、1 つのノード上の 1 つの Pod によって読み取り/書き込みとしてマウントできます。  | 
- RWOP は SELinux マウント機能を使用します。この機能はドライバーに依存しており、AWS EBS および Red Hat OpenShift Data Foundation ではデフォルトで有効になっています。サードパーティーのドライバーは、ストレージベンダーにお問い合わせください。
 
| ボリュームプラグイン | ReadWriteOnce [1] | ReadWriteOncePod | ReadOnlyMany | ReadWriteMany | 
|---|---|---|---|---|
|   AWS EBS [2]  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
 | 
 | 
|   AWS EFS  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
|   GCP Persistent Disk  | 
 ✅ [4]  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
 ✅ [4]  | 
|   GCP Filestore  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
|   LVM Storage  | 
 ✅  | 
 ✅  | 
 | 
 | 
- ReadWriteOnce (RWO) ボリュームは複数のノードにマウントできません。ノードに障害が発生すると、システムは、すでに障害が発生しているノードに割り当てられているため、割り当てられた RWO ボリュームを新規ノードにマウントすることはできません。複数割り当てのエラーメッセージが表示される場合には、シャットダウンまたはクラッシュしたノードで Pod を強制的に削除し、動的永続ボリュームの割り当て時などの重要なワークロードでのデータ損失を回避します。
 - AWS EBS に依存する Pod の再作成デプロイメントストラテジーを使用します。
 - 
							raw ブロックボリュームのみが、ファイバーチャネルおよび iSCSI の 
ReadWriteMany(RWX) アクセスモードをサポートします。詳細は、「ブロックボリュームのサポート」を参照してください。 GCP hyperdisk-balanced ディスクの場合:
サポートされているアクセスモードは次のとおりです。
- 
											
ReadWriteOnce - 
											
ReadWriteMany 
- 
											
 - 
									
ReadWriteManyアクセスモードが有効になっているディスクでは、クローン作成とスナップショット作成は無効になっています。 - 
									
ReadWriteMany内の単一の hyperdisk-balanced ディスクボリュームを最大 8 つのインスタンスにアタッチできます。 - 
									すべてのインスタンスからディスクをデタッチした場合にのみ、
ReadWriteManyでディスクのサイズを変更できます。 - その他の制限
 
3.3.4. フェーズ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ボリュームは以下のフェーズのいずれかにあります。
| フェーズ | 説明 | 
|---|---|
|   Available  |   まだ要求にバインドされていない空きリソースです。  | 
|   Bound  |   ボリュームが要求にバインドされています。  | 
|   Released  |   要求が削除されていますが、リソースがまだクラスターにより回収されていません。  | 
|   Failed  |   ボリュームが自動回収に失敗しています。  | 
3.3.4.1. 最後のフェーズの移行時間 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
						LastPhaseTransitionTime フィールドには、永続ボリューム (PV) が別のフェーズ (pv.Status.Phase) に移行するたびに更新されるタイムスタンプが含まれます。PV の最後のフェーズ移行の時間を確認するには、次のコマンドを実行します。
					
oc get pv <pv_name> -o json | jq '.status.lastPhaseTransitionTime'
$ oc get pv <pv_name> -o json | jq '.status.lastPhaseTransitionTime' 
- 1
 - 最後のフェーズの移行を確認する PV の名前を指定します。
 
3.3.4.2. マウントオプション リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
						属性 mountOptions を使用して PV のマウント中にマウントオプションを指定できます。
					
以下に例を示します。
マウントオプションの例
- 1
 - 指定のマウントオプションは、PV がディスクにマウントされている時に使用されます。
 
以下の PV タイプがマウントオプションをサポートします。
- AWS Elastic Block Store (EBS)
 - AWS Elastic File Storage (EFS)
 - GCE Persistent Disk