12.3. メタデータによるログのフィルタリング


input セレクターを使用して、ClusterLogForwarder CR でログをフィルタリングし、メタデータに基づいてログストリーム全体を選択または無視できます。管理者または開発者は、ログ収集を含めるか除外して、コレクターのメモリーと CPU 負荷を軽減できます。

重要

この機能は、ロギングのデプロイメントで Vector コレクターが設定されている場合にのみ使用できます。

注記

input 仕様フィルタリングはコンテンツフィルタリングとは異なります。input セレクターは、ソースメタデータに基づいてログストリーム全体を選択または無視します。コンテンツフィルターはログストリームを編集し、レコードの内容に基づいてレコードを削除および変更します。

12.3.1. namespace またはコンテナー名を含めるか除外して入力時にアプリケーションログをフィルタリングする手順

input セレクターを使用して、namespace とコンテナー名に基づいてアプリケーションログを含めたり除外したりできます。

前提条件

  • Red Hat OpenShift Logging Operator がインストールされている。
  • 管理者権限がある。
  • ClusterLogForwarder カスタムリソース (CR) を作成した。

手順

  1. ClusterLogForwarder CR に namespace とコンテナー名を含めるか除外するかの設定を追加します。

    以下の例は、namespace およびコンテナー名を含めるか、除外するように ClusterLogForwarder CR を設定する方法を示しています。

    ClusterLogForwarder CR の例

    apiVersion: "logging.openshift.io/v1"
    kind: ClusterLogForwarder
    # ...
    spec:
      inputs:
        - name: mylogs
          application:
            includes:
              - namespace: "my-project" 1
                container: "my-container" 2
            excludes:
              - container: "other-container*" 3
                namespace: "other-namespace" 4
    # ...

    1
    ログがこれらの namespace からのみ収集されることを指定します。
    2
    ログがこれらのコンテナーからのみ収集されることを指定します。
    3
    ログを収集するときに無視する namespace のパターンを指定します。
    4
    ログを収集するときに無視するコンテナーのセットを指定します。
  2. 次のコマンドを実行して、ClusterLogForwarder CR を適用します。

    $ oc apply -f <filename>.yaml

excludes オプションは、include オプションよりも優先されます。

12.3.2. ラベル式または照合するラベルキーと値のいずれかを追加して、入力時にアプリケーションログをフィルタリングする

input セレクターを使用して、ラベル式または照合するラベルキーとその値に基づいてアプリケーションログを含めることができます。

前提条件

  • Red Hat OpenShift Logging Operator がインストールされている。
  • 管理者権限がある。
  • ClusterLogForwarder カスタムリソース (CR) を作成した。

手順

  1. ClusterLogForwarder CR の input 仕様にフィルターの設定を追加します。

    以下の例は、ラベル式または一致したラベルキー/値に基づいてログを組み込むように ClusterLogForwarder CR を設定する方法を示しています。

    ClusterLogForwarder CR の例

    apiVersion: "logging.openshift.io/v1"
    kind: ClusterLogForwarder
    # ...
    spec:
      inputs:
        - name: mylogs
          application:
            selector:
              matchExpressions:
              - key: env 1
                operator: In 2
                values: [“prod”, “qa”] 3
              - key: zone
                operator: NotIn
                values: [“east”, “west”]
              matchLabels: 4
                app: one
                name: app1
    # ...

    1
    照合するラベルキーを指定します。
    2
    Operator を指定します。有効な値には、InNotInExistsDoesNotExist などがあります。
    3
    文字列値の配列を指定します。Operator 値が Exists または DoesNotExist のいずれかの場合、値の配列は空である必要があります。
    4
    正確なキーまたは値のマッピングを指定します。
  2. 次のコマンドを実行して、ClusterLogForwarder CR を適用します。

    $ oc apply -f <filename>.yaml

12.3.3. ソースによる監査およびインフラストラクチャーログ入力のフィルタリング

input セレクターを使用して、ログを収集する audit および infrastructure ソースのリストを定義できます。

前提条件

  • Red Hat OpenShift Logging Operator がインストールされている。
  • 管理者権限がある。
  • ClusterLogForwarder カスタムリソース (CR) を作成した。

手順

  1. ClusterLogForwarder CR に audit および infrastructure ソースを定義する設定を追加します。

    次の例は、ClusterLogForwarder CR を設定して audit および infrastructure ソースを定義する方法を示しています。

    ClusterLogForwarder CR の例

    apiVersion: "logging.openshift.io/v1"
    kind: ClusterLogForwarder
    # ...
    spec:
      inputs:
        - name: mylogs1
          infrastructure:
            sources: 1
              - node
        - name: mylogs2
          audit:
            sources: 2
              - kubeAPI
              - openshiftAPI
              - ovn
    # ...

    1
    収集するインフラストラクチャーソースのリストを指定します。有効なソースには以下が含まれます。
    • node: ノードからのジャーナルログ
    • container: namespace にデプロイされたワークロードからのログ
    2
    収集する audit ソースのリストを指定します。有効なソースには以下が含まれます。
    • kubeAPI: Kubernetes API サーバーからのログ
    • openshiftAPI: OpenShift API サーバーからのログ
    • auditd: ノードの auditd サービスからのログ
    • ovn: オープン仮想ネットワークサービスからのログ
  2. 次のコマンドを実行して、ClusterLogForwarder CR を適用します。

    $ oc apply -f <filename>.yaml
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