22.5. IBM Z でのネストされた仮想マシンの作成
以下の手順に従って、IBM Z ホストでネストされた仮想化を有効にして設定します。
実際には、IBM Z はベアメタル L0
ホストを提供しません。代わりに、ユーザーシステムは、論理パーティション (LPAR) にセットアップされます。論理パーティションはすでに仮想化されたシステムであるため、しばしば L1
と呼ばれます。ただし、このガイドの他のアーキテクチャーとの整合性を高めるために、次の手順では IBM Z が L0
ホストを提供するものとします。
ネストされた仮想化の詳細は、ネストされた仮想化とは を参照してください。
ほとんどの環境では、ネストされた仮想化は RHEL 9 の テクノロジープレビュー としてのみ利用できます。
サポート対象の環境とサポート対象外の環境の詳細は、ネストされた仮想化に対するサポート制限 を参照してください。
前提条件
- L1 仮想マシンを実行している L0 RHEL 9 ホスト。
-
ハイパーバイザー CPU でネストされた仮想化をサポートしている。これを確認するには、L0 ハイパーバイザーで
cat /proc/cpuinfo
コマンドを使用します。コマンドの出力にsie
フラグが含まれる場合は、L2 仮想マシンを作成できます。 L0 ホストでネストされた仮想化が有効になっていることを確認します。
# cat /sys/module/kvm/parameters/nested
- コマンドが 1 または Y を返すと、この機能は有効になっています。残りの前提条件の手順を省略し、手順セクションに進みます。
コマンドで 0 または N が返された場合は、以下の手順に従ってこの機能を有効にします。
- L0 ホストで実行中の仮想マシンをすべて停止します。
kvm
モジュールをアンロードします。# modprobe -r kvm
ネスト機能をアクティブにします。
# modprobe kvm nested=1
ネスト機能は有効になりましたが、L0 ホストの次回起動後は無効になります。永続的に有効にするには、以下の行を
/etc/modprobe.d/kvm.conf
ファイルに追加します。options kvm nested=1
手順
- L1 仮想マシン内に L2 仮想マシンを作成します。作成するには、L1 仮想マシンの作成 と同じ手順に従います。