第4章 MCO 関連のカスタムリソースの設定


MachineConfig オブジェクトに加えて、KubeletConfig または ContainerRuntimeConfig カスタムリソースを使用して、kubelet および CRI-O コンテナーランタイムサービスの動作に影響を与えるノードレベルの設定を変更できます。

kubelet 設定は、現時点で Ignition 設定としてシリアル化されているため、直接編集することができます。ただし、新規の kubelet-config-controller も Machine Config Controller (MCC) に追加されます。これにより、KubeletConfig カスタムリソース (CR) を使用して kubelet パラメーターを編集できます。

4.1. kubelet パラメーターを編集するための KubeletConfig CR の作成

KubeletConfig カスタムリソース (CR) を使用すると、kubelet 設定を直接変更することなく、kubelet パラメーターを編集できます。

注記

kubeletConfig オブジェクトのフィールドはアップストリーム Kubernetes から kubelet に直接渡されるため、kubelet はそれらの値を直接検証します。kubeletConfig オブジェクトに無効な値があると、クラスターノードを利用できなくなる可能性があります。有効な値は、Kubernetes ドキュメント を参照してください。

以下のガイダンスを参照してください。

  • 既存の KubeletConfig CR を編集して既存の設定を編集するか、変更ごとに新規 CR を作成する代わりに新規の設定を追加する必要があります。CR を作成するのは、別のマシン設定プールを変更する場合、または一時的な変更を目的とした変更の場合のみにして、変更を元に戻すことができるようにすることを推奨します。
  • マシン設定プールごとに、そのプールに加える設定変更をすべて含めて、KubeletConfig CR を 1 つ作成します。
  • 必要に応じて、クラスターごとに 10 個を上限として、複数の KubeletConfig CR を作成します。最初の KubeletConfig CR について、Machine Config Operator (MCO) は kubelet で追加されたマシン設定を作成します。それぞれの後続の CR で、コントローラーは数字の接尾辞が付いた別の kubelet マシン設定を作成します。たとえば、kubelet マシン設定があり、その接尾辞が -2 の場合に、次の kubelet マシン設定には -3 が付けられます。
注記

kubelet またはコンテナーのランタイム設定をカスタムマシン設定プールに適用する場合、machineConfigSelector のカスタムロールは、カスタムマシン設定プールの名前と一致する必要があります。

たとえば、次のカスタムマシン設定プールの名前は infra であるため、カスタムロールも infra にする必要があります。

apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
kind: MachineConfigPool
metadata:
  name: infra
spec:
  machineConfigSelector:
    matchExpressions:
      - {key: machineconfiguration.openshift.io/role, operator: In, values: [worker,infra]}
# ...

マシン設定を削除する場合は、制限を超えないようにそれらを逆の順序で削除する必要があります。たとえば、kubelet-3 マシン設定を、kubelet-2 マシン設定を削除する前に削除する必要があります。

注記

接尾辞が kubelet-9 のマシン設定があり、別の KubeletConfig CR を作成する場合には、kubelet マシン設定が 10 未満の場合でも新規マシン設定は作成されません。

以下のコマンド例と出力は、KubeletConfig CR を示しています。

$ oc get kubeletconfig
NAME                      AGE
set-kubelet-config        15m

以下のコマンド例と出力は、KubeletConfig マシン設定を示しています。

$ oc get mc | grep kubelet
...
99-worker-generated-kubelet-1                  b5c5119de007945b6fe6fb215db3b8e2ceb12511   3.5.0             26m
...

次の手順は、ノードあたりの Pod の最大数、ノードあたりの PID の最大数、およびワーカーノード上のコンテナーログの最大サイズを設定する方法を示した例です。

前提条件

  1. 設定するノードタイプの静的な MachineConfigPool CR に関連付けられたラベルを取得します。以下のいずれかの手順を実行します。

    1. マシン設定プールを表示します。

      $ oc describe machineconfigpool <name>

      以下に例を示します。

      $ oc describe machineconfigpool worker

      出力例

      apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
      kind: MachineConfigPool
      metadata:
        creationTimestamp: 2019-02-08T14:52:39Z
        generation: 1
        labels:
          custom-kubelet: set-kubelet-config

      metadata.labels パラメーターは、KubeletConfig CR で使用できるラベルを指定します。

    2. ラベルが存在しない場合は、キー/値のペアを追加します。

      $ oc label machineconfigpool worker custom-kubelet=set-kubelet-config

手順

  1. 選択可能なマシン設定オブジェクトを表示します。

    $ oc get machineconfig

    デフォルトで、2 つの kubelet 関連の設定である 01-master-kubelet および 01-worker-kubelet を選択できます。

  2. ノードあたりの最大 Pod の現在の値を確認します。

    $ oc describe node <node_name>

    以下に例を示します。

    $ oc describe node ci-ln-5grqprb-f76d1-ncnqq-worker-a-mdv94

    Allocatable スタンザで value: pods: <value> を検索します。

    出力例

    Allocatable:
     attachable-volumes-aws-ebs:  25
     cpu:                         3500m
     hugepages-1Gi:               0
     hugepages-2Mi:               0
     memory:                      15341844Ki
     pods:                        250

  3. 必要に応じてワーカーノードを設定します。

    1. kubelet 設定を含む次のような YAML ファイルを作成します。

      重要

      特定のマシン設定プールをターゲットとする kubelet 設定は、依存するプールにも影響します。たとえば、ワーカーノードを含むプール用の kubelet 設定を作成すると、インフラストラクチャーノードを含むプールを含むすべてのサブセットプールにも設定が適用されます。これを回避するには、ワーカーノードのみを含む選択式を使用して新しいマシン設定プールを作成し、kubelet 設定でこの新しいプールをターゲットにする必要があります。

      apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
      kind: KubeletConfig
      metadata:
        name: set-kubelet-config
      spec:
        machineConfigPoolSelector:
          matchLabels:
            custom-kubelet: set-kubelet-config
        kubeletConfig:
            podPidsLimit: 8192
            containerLogMaxSize: 50Mi
            maxPods: 500

      各項目の説明:

      spec.machineConfigPoolSelector.matchLabels
      マシン設定プールからラベルを指定します。
      spec.kubeletConfig

      kubelet の設定を指定します。以下に例を示します。

      • podPidsLimit を使用して、任意の Pod 内の PID の最大数を設定します。
      • containerLogMaxSize を使用して、コンテナーログファイルがローテーションされる前の最大サイズを設定します。
      • maxPods を使用して、ノードあたりの Pod の最大数を設定します。

        注記

        kubelet が API サーバーと通信する速度は、1 秒あたりのクエリー (QPS) およびバースト値により異なります。デフォルト値の 50 (kubeAPIQPS の場合) および 100 (kubeAPIBurst の場合) は、各ノードで制限された Pod が実行されている場合には十分な値です。ノード上に CPU およびメモリーリソースが十分にある場合には、kubelet QPS およびバーストレートを更新することが推奨されます。

        apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
        kind: KubeletConfig
        metadata:
          name: set-kubelet-config
        spec:
          machineConfigPoolSelector:
            matchLabels:
              custom-kubelet: set-kubelet-config
          kubeletConfig:
            maxPods: <pod_count>
            kubeAPIBurst: <burst_rate>
            kubeAPIQPS: <QPS>
    2. ラベルを使用してワーカーのマシン設定プールを更新します。

      $ oc label machineconfigpool worker custom-kubelet=set-kubelet-config
    3. KubeletConfig オブジェクトを作成します。

      $ oc create -f change-maxPods-cr.yaml

検証

  1. KubeletConfig オブジェクトが作成されていることを確認します。

    $ oc get kubeletconfig

    出力例

    NAME                      AGE
    set-kubelet-config        15m

    クラスター内のワーカーノードの数によっては、ワーカーノードが 1 つずつ再起動されるのを待機します。3 つのワーカーノードを持つクラスターの場合は、10 分から 15 分程度かかる可能性があります。

  2. 変更がノードに適用されていることを確認します。

    1. maxPods 値が変更されたワーカーノードで確認します。

      $ oc describe node <node_name>
    2. Allocatable スタンザを見つけます。

       ...
      Allocatable:
        attachable-volumes-gce-pd:  127
        cpu:                        3500m
        ephemeral-storage:          123201474766
        hugepages-1Gi:              0
        hugepages-2Mi:              0
        memory:                     14225400Ki
        pods:                       500
       ...

      この例では、pods パラメーターは KubeletConfig オブジェクトに設定した値を報告するはずです。

  3. KubeletConfig オブジェクトの変更を確認します。

    $ oc get kubeletconfigs set-kubelet-config -o yaml

    これは、以下の例のように True および type:Success のステータスを表示します。

    spec:
      kubeletConfig:
        containerLogMaxSize: 50Mi
        maxPods: 500
        podPidsLimit: 8192
      machineConfigPoolSelector:
        matchLabels:
          custom-kubelet: set-kubelet-config
    status:
      conditions:
      - lastTransitionTime: "2021-06-30T17:04:07Z"
        message: Success
        status: "True"
        type: Success
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