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112.3. IdM が新しいドメインを信頼する場合は、ID マッピング設定を手動で追加

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Samba では、ユーザーがリソースにアクセスする各ドメインの ID マッピング設定が必要です。IdM クライアントで実行している既存の Samba サーバーでは、管理者が Active Directory (AD) ドメインに新しい信頼を追加した後、ID マッピング設定を手動で追加する必要があります。

前提条件

  • IdM クライアントで Samba を設定している。その後、IdM に新しい信頼が追加されている。
  • Kerberos の暗号化タイプ DES および RC4 は、信頼できる AD ドメインで無効にしている。セキュリティー上の理由から、RHEL 8 はこのような弱い暗号化タイプに対応していません。

手順

  1. ホストのキータブを使用して認証します。

    [root@idm_client]# kinit -k
  2. ipa idrange-find コマンドを使用して、新しいドメインのベース ID と ID 範囲のサイズの両方を表示します。たとえば、次のコマンドは ad.example.com ドメインの値を表示します。

    [root@idm_client]# ipa idrange-find --name="AD.EXAMPLE.COM_id_range" --raw
    ---------------
    1 range matched
    ---------------
      cn: AD.EXAMPLE.COM_id_range
      ipabaseid: 1918400000
      ipaidrangesize: 200000
      ipabaserid: 0
      ipanttrusteddomainsid: S-1-5-21-968346183-862388825-1738313271
      iparangetype: ipa-ad-trust
    ----------------------------
    Number of entries returned 1
    ----------------------------

    次の手順で、ipabaseid 属性および ipaidrangesize 属性の値が必要です。

  3. 使用可能な最高の ID を計算するには、次の式を使用します。

    maximum_range = ipabaseid + ipaidrangesize - 1

    前の手順の値を使用すると、ad.example.com ドメインで使用可能な最大 ID は 1918599999 (1918400000 + 200000 - 1) です。

  4. /etc/samba/smb.conf ファイルを編集し、ドメインの ID マッピング設定を [global] セクションに追加します。

    idmap config AD : range = 1918400000 - 1918599999
    idmap config AD : backend = sss

    ipabaseid 属性の値を最小値として指定し、前の手順で計算された値を範囲の最大値として指定します。

  5. smb サービスおよび winbind サービスを再起動します。

    [root@idm_client]# systemctl restart smb winbind

検証手順

  • Kerberos 認証を使用して、Samba サーバー上の共有をリスト表示します。

    $ smbclient -L idm_client.idm.example.com -U user_name --use-kerberos=required
    lp_load_ex: changing to config backend registry
    
        Sharename       Type      Comment
        ---------       ----      -------
        example         Disk
        IPC$            IPC       IPC Service (Samba 4.15.2)
    ...
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