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8.10. SSSD バックエンドでのクライアント要求の追跡

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SSSD は要求を非同期に処理します。別の要求のメッセージが同じログファイルに追加されるため、一意の要求識別子とクライアント ID を使用して、バックエンドログ内のクライアント要求を追跡できます。一意のリクエスト識別子は、RID#<integer> の形式でデバッグログに追加され、クライアント ID はフォーム [CID #<integer] に追加されます。これにより、個々の要求に関連するログを分離でき、複数の SSSD コンポーネントからのログファイル全体でリクエストを最初から最後まで追跡できます。

前提条件

  • デバッグロギングを有効にし、IdM クライアントから要求が送信されている。
  • SSSD ログファイルの内容を表示するための root 権限を持っている。

手順

  1. SSSD ログファイルを確認するには、less ユーティリティーを使用してログファイルを開きます。たとえば、/var/log/sssd/sssd_example.com.log を表示するには、次のコマンドを実行します。

    [root@server ~]# less /var/log/sssd/sssd_example.com.log
  2. クライアント要求に関する情報は、SSSD ログを確認します。

    (2021-07-26 18:26:37): [be[testidm.com]] [dp_req_destructor] (0x0400): [RID#3] Number of active DP request: 0
    (2021-07-26 18:26:37): [be[testidm.com]] [dp_req_reply_std] (0x1000): [RID#3] DP Request AccountDomain #3: Returning [Internal Error]: 3,1432158301,GetAccountDomain() not supported
    (2021-07-26 18:26:37): [be[testidm.com]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#4] DP Request Account #4: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
    (2021-07-26 18:26:37): [be[testidm.com]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#4] Number of active DP request: 1

    SSSD ログファイルからのこの出力例は、2 つの異なる要求について一意の識別子の RID#3 および RID#4 を示しています。

ただし、SSSD クライアントインターフェイスへの 1 つのクライアント要求が、バックエンドで複数の要求をトリガーすることが多いため、クライアント要求とバックエンドの要求との間に 1 対 1 の相関関係がなくなります。バックエンド内の複数のリクエストには異なる RID 番号がありますが、最初の各バックエンドリクエストには一意のクライアント ID が含まれているため、管理者は単一のクライアントリクエストに対して複数の RID 番号を追跡できます。

以下の例は、1 つのクライアントリクエスト [sssd.nss CID #1] と、バックエンドで生成された複数のリクエスト ([RID#5] から [RID#13]) を示しています。

(2021-10-29 13:24:16): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#5] DP Request [Account #5]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:16): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#6] DP Request [AccountDomain #6]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:16): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#7] DP Request [Account #7]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:17): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#8] DP Request [Initgroups #8]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:17): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#9] DP Request [Account #9]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:17): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#10] DP Request [Account #10]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:17): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#11] DP Request [Account #11]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:17): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#12] DP Request [Account #12]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
(2021-10-29 13:24:17): [be[ad.vm]] [dp_attach_req] (0x0400): [RID#13] DP Request [Account #13]: REQ_TRACE: New request. [sssd.nss CID #1] Flags [0x0001].
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