第83章 IdM ユーザー Vault の使用: シークレットの保存および取得
この章では、Identity Management でユーザー Vault を使用する方法を説明します。具体的には、IdM Vault にシークレットを保存する方法と、シークレットを取得する方法を説明します。異なる IdM クライアント 2 台から保存と取得が可能です。
前提条件
- Key Recovery Authority (KRA) Certificate System コンポーネントが IdM ドメインの 1 つ以上のサーバーにインストールされている。詳細は、IdM での Key Recovery Authority (KRA) のインストール を参照してください。
83.1. ユーザー Vault でのシークレットの保存 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この手順に従って、機密情報を含むファイルを安全に保存するための 1 つ以上のプライベート Vault を含む Vault コンテナーを作成します。以下の手順で使用する例では、idm_user ユーザーが標準タイプの Vault を作成します。標準タイプの Vault では、ファイルへのアクセス時に idm_user を認証する必要がありません。idm_user は、ユーザーがログインしている IdM クライアントからファイルを取得できます。
この手順では、以下を想定しています。
- idm_user は Vault を作成するユーザーである。
- my_Vault はユーザーの証明書保存に使用する Vault である。
-
アーカイブした証明書にアクセスするのに Vault のパスワードを指定しなくてもいいように Vault タイプが
standardに設定されている。 - secret.txt は Vault に保存する証明書が含まれるファイルです。
前提条件
- idm_user のパスワードを知っている。
- IdM クライアントであるホストにログインしている。
手順
idm_userの Kerberos Ticket Granting Ticket (TGT) を取得します。$ kinit idm_useripa Vault-addコマンドに--type standardオプションを指定して、標準 Vault を作成します。$ ipa vault-add my_vault --type standard ---------------------- Added vault "my_vault" ---------------------- Vault name: my_vault Type: standard Owner users: idm_user Vault user: idm_user重要最初のユーザー Vault の作成には、同じユーザーが使用されているようにしてください。ユーザーの最初の Vault を作成すると、ユーザーの Vault コンテナーも作成されます。作成エージェントは Vault コンテナーの所有者になります。
たとえば、
adminなどの別のユーザーがuser1の最初のユーザー Vault を作成する場合には、ユーザーの Vault コンテナーの所有者もadminになり、user1はユーザー Vault にアクセスしたり、新しいユーザー Vault を作成したりできません。ipa vault-archiveコマンドに--inオプションを指定して、secret.txtファイルを Vault にアーカイブします。$ ipa vault-archive my_vault --in secret.txt ----------------------------------- Archived data into vault "my_vault" -----------------------------------