12.5. 永続ボリュームからのクラスターの復元
Kafka クラスターは、永続ボリューム (PV) が存在していれば、そこから復元できます。
たとえば、以下の場合に行います。
- namespace が意図せずに削除された後。
- OpenShift クラスター全体が失われた後でも PV がインフラストラクチャーに残っている場合。
12.5.1. namespace が削除された場合の復元 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
永続ボリュームと namespace の関係により、namespace の削除から復元することが可能です。PersistentVolume
(PV) は、namespace の外部に存在するストレージリソースです。PV は、namespace 内部に存在する PersistentVolumeClaim
(PVC) を使用して Kafka Pod にマウントされます。
PV の回収 (reclaim) ポリシーは、namespace が削除されるときにクラスターに動作方法を指示します。以下に、回収 (reclaim) ポリシーの設定とその結果を示します。
- Delete (デフォルト) に設定すると、PVC が namespace 内で削除されるときに PV が削除されます。
- Retain に設定すると、namespace の削除時に PV は削除されません。
namespace が意図せず削除された場合に PV から復旧できるようにするには、PV 仕様で persistentVolumeReclaimPolicy
プロパティーを使用してポリシーを Delete から Retain にリセットする必要があります。
または、PV は、関連付けられたストレージクラスの回収 (reclaim) ポリシーを継承できます。ストレージクラスは、動的ボリュームの割り当てに使用されます。
ストレージクラスの reclaimPolicy
プロパティーを設定することで、ストレージクラスを使用する PV が適切な回収 (reclaim) ポリシー で作成されます。ストレージクラスは、storageClassName
プロパティーを使用して PV に対して設定されます。
Retain を回収 (reclaim) ポリシーとして使用しながら、クラスター全体を削除する場合は、PV を手動で削除する必要があります。そうしないと、PV は削除されず、リソースに不要な経費がかかる原因になります。