13.2. インストール中のコンソールとロギング
以下のセクションでは、インストール中にログと対話式のシェルにアクセスする方法を説明しています。これは問題解決に役立ちますが、ほとんどの場合では必要ないはずです。
13.2.1. コンソールへのアクセス
Red Hat Enterprise Linux インストーラーは、tmux ターミナルマルチプレクサーを使用して、メインインターフェイスに加えて使用できる複数のウィンドウを表示および制御します。これらのウィンドウはそれぞれ目的が異なるため、インストール中に問題のトラブルシューティングに使用できるいくつかの異なるログを表示します。ウィンドウの 1 つは、起動オプションまたはキックスタートコマンドを使用して明示的に無効になっていない限り、
root
権限のある対話式シェルプロンプトを提供します。
注記
一般的に、インストール関連の問題を診断する必要がなければ、デフォルトのグラフィカルインストール環境から、他の環境に移動する必要はありません。
端末マルチプレクサーは、仮想コンソール 1 で実行しています。グラフィカルインストール環境から tmux に切り替えるには、Ctrl+Alt+F1 を押します。仮想コンソール 6 で実行されるメインのインストールインターフェイスに戻るには、Ctrl+Alt+F6 を押します。
注記
テキストモードのインストールを選択すると、仮想コンソール 1 (tmux)で起動し、コンソール 6 に切り替えると、グラフィカルインターフェイスではなくシェルプロンプトが開きます。
tmux を実行しているコンソールには、利用可能な画面が 5 つあります。その内容と、それらへのアクセスに使用するキーボードショートカットを以下の表に示します。キーボードショートカットは 2 部分であることに注意してください。まず Ctrl+b を押してから両方のキーを解放し、使用するウィンドウの番号キーを押します。
また、Ctrlb n と b p を使用して、それぞれ次または前の tmux 画面に切り替えることもできます。
ショートカット | 内容 |
---|---|
Ctrl+b 1 | メインのインストールプログラム画面。テキストベースのプロンプト (テキストモードのインストール中もしくは VNC Direct モードを使用の場合) とデバッグ情報があります。 |
Ctrl+b 2 | root 権限を持つインタラクティブなシェルプロンプト。 |
Ctrl+B 3 | インストールログ - /tmp/anaconda.log に保存されているメッセージを表示します。 |
Ctrl+B 4 | ストレージログ - /tmp/storage.log に保存されているカーネルおよびシステムサービスからのストレージデバイスに関連するメッセージを表示します。 |
Ctrl+B 5 | プログラムログ - /tmp/program.log に保存されている他のシステムユーティリティーからのメッセージを表示します。 |
Anaconda は、tmux ウィンドウに診断情報を表示するだけでなく、インストールシステムから転送できるいくつかのログファイルも生成します。これらのログについては 表14.1「インストール中に生成されるログファイル」 を、インストールシステムからの転送方法は、14章IBM Power Systems でのインストールに関するトラブルシューティングを参照してください。
13.2.2. スクリーンショットの保存
グラフィカルインストール時に Shift+Print Screen を押すと、現在の画面をキャプチャできます。これらのスクリーンショットは、
/tmp/anaconda-screenshots/
に保存されます。
また、キックスタートファイルで autostep --autoscreenshot コマンドを使用して、インストールの各ステップを自動的にキャプチャーし、保存することができます。詳細は 「キックスタートのコマンドとオプション」 を参照してください。