20.2. FCP 接続の LUN (論理 ユニット) の追加
FCP LUN の追加方法の例を以下に示します。
注記
z/VM 下で実行している場合は、FCP アダプターが z/VM ゲストの仮想マシンに接続されていることを確認してください。実稼働環境でのマルチパス設定には、2 つの異なる物理アダプター (CHPID) 上に少なくとも 2 つの FCP デバイスを配置することになります。以下に例を示します。
CP ATTACH FC00 TO * CP ATTACH FCD0 TO *
CP ATTACH FC00 TO *
CP ATTACH FCD0 TO *
20.2.1. FCP LUN の動的なアクティベート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
LUN をアクティベートするには以下の手順に従います。
- cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視するデバイスの一覧から FCP アダプターを削除し、Linux から見えるようにします。
cio_ignore -r device_number
# cio_ignore -r device_number
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow device_number は、FCP アダプターのデバイス番号に置き換えます。以下に例を示します。 - 以下のコマンドを使用して FCP アダプターデバイスをオンラインにします。
chccwdev -e fc00
# chccwdev -e fc00
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - zfcp デバイスドライバーの自動ポートスキャンで必要な WWPN が検出されたこと確認します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - LUN へのアクセスに使用するポート (WWPN) に FCP LUN を追加して FCP LUN をアクティベートします。
echo 0x4020400100000000 > /sys/bus/ccw/drivers/zfcp/0.0.fc00/0x50050763050b073d/unit_add
# echo 0x4020400100000000 > /sys/bus/ccw/drivers/zfcp/0.0.fc00/0x50050763050b073d/unit_add
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 割り当て済みの SCSI デバイス名を見つけます。
lszfcp -DV
# lszfcp -DV /sys/devices/css0/0.0.0015/0.0.fc00/0x50050763050b073d/0x4020400100000000 /sys/bus/ccw/drivers/zfcp/0.0.fc00/host0/rport-0:0-21/target0:0:21/0:0:21:1089355792
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20.2.2. FCP LUN の永続的なアクティベート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
上記では、実行中のシステムで FCP LUN を動的にアクティベートする手順を説明しています。しかし、そのような変更は永続的ではなく再起動後には維持されません。Linux システムにおいて FCP 設定の変更を永続化する方法は、FCP LUN がルートファイルシステムに属しているかどうかによって異なります。root ファイルシステムに必要なものは、ブートプロセスの初期段階で
initramfs
でアクティベートして、root ファイルシステムをマウントできるようにする必要があります。cio_ignore コマンドは、永続的なデバイス設定に対して透過的に処理されるため、無視リストからデバイスを手動で解放する必要はありません。
20.2.2.1. ルートファイルシステムの一部である FCP LUN リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ルートファイルシステムの一部である FCP LUN を追加するために必要な唯一のファイルは、
/etc/zipl.conf
の後に zipl ブートローダーツールを実行します。initramfs
を再作成する必要はありません。
Red Hat Enterprise Linux には、起動プロセスの早い段階で FCP LUN をアクティブにするパラメーターである
rd.zfcp=
があります。この値は、デバイスバス ID を含むコンマ区切りのリスト、0x
で始まる 16 桁の 16 進数の WWPN、および 0x
で始まり 16 桁の 16 桁の数字の右側にゼロを入れた FCP LUN です。
次の
zipl.conf
の例は、LVM ボリュームグループ vg_devel1
用に 2 つの FCP LUN のパーティションにある物理ボリュームを使用するシステム用で、root ファイルシステム用の論理ボリューム lv_root
が含まれています。分かりやすくするため、この例ではマルチパスなしの設定となっています。
デバイスバス ID が 0.0.fc00、WWPN 0x5105074308c212e9、および FCP LUN 0x401040a300000000 の 3 番目の FCP LUN のパーティションに別の物理ボリュームを追加するには、
rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000
を zipl.conf
のブートカーネルのパラメーター行に追加します。以下に例を示します。
警告
/etc/zipl.conf
のカーネルコマンドラインの長さが 896 バイトを超えないようにしてください。これを超えてしまうとブートローダーを保存できず、インストールに失敗します。
zipl を実行して、次回の IPL に
/etc/zipl.conf
の変更を適用します。
20.2.2.2. ルートファイルシステムの一部ではない FCP LUN リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
データディスクなど、root ファイルシステムの一部ではない FCP LUN は、
/etc/zfcp.conf
ファイルで永続的に設定されます。このファイルの各行には FCP LUN が含まれています。各行には、FCP アダプターのデバイスバス ID、0x
で始まる 16 桁の 16 桁の数字の WWPN、および 0x
で始まり 16 桁の 16 桁の数字の右側にゼロが付く FCP LUN が、スペースまたはタブで区切られます。FCP アダプターがシステムに追加されると、/etc/zfcp.conf
内のエントリーが udev によってアクティベートされ、設定されます。起動時に、システムに表示される FCP アダプターがすべて追加され、udev がトリガーされます。
/etc/zfcp.conf
のコンテンツの例:
/etc/zfcp.conf
の変更は、システムの再起動後か、システムの I/O 設定を変更して新規の FCP チャネルを動的に追加(たとえば、チャネルが z/VM の下に接続)された後にのみ有効になります。または、/etc/zfcp.conf
で、アクティブでなかった FCP アダプター用に、以下のコマンドを実行して、新しいエントリーをアクティベートできます。
- cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視するデバイスの一覧から FCP アダプターを削除し、Linux から見えるようにします。
cio_ignore -r device_number
# cio_ignore -r device_number
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow device_number は、FCP アダプターのデバイス番号に置き換えます。以下に例を示します。cio_ignore -r fcfc
# cio_ignore -r fcfc
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 次に変更をアクティベートする uevent を開始します。
echo add > /sys/bus/ccw/devices/device-bus-ID/uevent
# echo add > /sys/bus/ccw/devices/device-bus-ID/uevent
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下に例を示します。echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.fcfc/uevent
# echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.fcfc/uevent
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