4.2. 自動インストール
本セクションでは、インストール USB ドライブにキックスタートファイルを追加して、Red Hat Enterprise Linux を自動でインストールして登録する方法について説明します。以下の手順を使用すると、複数のマシンに Red Hat Enterprise Linux をデプロイできます。
USB 起動メディアの生成
- キックスタートファイルにインストールを記録します。
- Red Hat Enterprise Linux を手動で一度インストールします。詳細は 「対話型インストール」 を参照してください。
- インストールされたシステムを起動します。インストール時に、Anaconda は
/root/anaconda-ks.cfg
ファイルの設定を含むキックスタートファイルを作成しました。
- Red Hat Enterprise Linux インストール DVD ISO ファイルを
/tmp/
ディレクトリーにダウンロードします。 - インストール ISO ファイルを
/mnt/
ディレクトリーにマウントします。以下に例を示します。# mount -o loop /tmp/rhel-server-7.3-x86_64-dvd.iso /mnt/
- 作業ディレクトリーを作成し、そのディレクトリーに DVD コンテンツをコピーします。以下に例を示します。
# mkdir /root/rhel-install/ # shopt -s dotglob # cp -avRf /mnt/* /root/rhel-install/
- ISO ファイルをアンマウントします。
# umount /mnt/
- インストール中に生成されたキックスタートファイルを作業ディレクトリーにコピーします。
# cp /root/anaconda-ks.cfg /root/rhel-install/
- インストール後に Red Hat Enterprise Linux を自動的に登録し、サブスクリプションをアタッチするには、以下を
/root/rhel-install/anaconda-ks.cfg
ファイルに追加します。%post subscription-manager register --auto-attach --username=user_name --password=password %end
- インストール DVD ボリューム名を表示させます。
# isoinfo -d -i rhel-server-7.3-x86_64-dvd.iso | grep "Volume id" | \ sed -e 's/Volume id: //' -e 's/ /\\x20/g'
RHEL-7.3\x20Server.x86_64
- キックスタートファイルを使用するブート
/root/rhel-install/isolinux/isolinux.cfg
ファイルに新しいメニューエントリーを追加します。以下に例を示します。####################################### label kickstart menu label ^Kickstart Installation of RHEL7.3 kernel vmlinuz append initrd=initrd.img inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64 inst.ks=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64:/anaconda-ks.cfg #######################################
注記inst.stage2=hd:LABEL=
オプションおよびinst.ks=hd:LABEL=
オプションは、直前の手順で取得した DVD ボリューム名に設定します。 - 作業ディレクトリーから
/root/rhel-ks.iso
ファイルを作成する前に、USB UEFI ブートまたは CDROM UEFI ブート に対して以下の手順を実行します。- USB UEFI boot については、以下の手順に従います。
- ボリュームをマウントします。
# mount /root/rhel-install/images/efiboot.img /mnt/
/mnt/EFI/BOOT/grub.cfg
ファイルを編集します。- 新しいメニューエントリーを追加します。
####################################### 'Kickstart Installation of RHEL-7.3' --class fedora --class gnu-linux --class gnu --class os { linuxefi /images/pxeboot/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64 inst.ks=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64:/anaconda-ks.cfg initrdefi /images/pxeboot/initrd.img } #######################################
- ボリュームをアンマウントします。
# umount /mnt
- CDROM UEFI boot については、以下の手順に従います。
/root/rhel-install/EFI/BOOT/grub.cfg
ファイルを編集します。- 新しいメニューエントリーをファイルに追加します。
####################################### 'Kickstart Installation of RHEL-7.3' --class fedora --class gnu-linux --class gnu --class os { linuxefi /images/pxeboot/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64 inst.ks=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64:/anaconda-ks.cfg initrdefi /images/pxeboot/initrd.img } #######################################
- 作業ディレクトリーから
/root/rhel-ks.iso
ファイルを作成します。# mkisofs -untranslated-filenames -volid "RHEL-7.3 Server.x86_64" -J -joliet-long -rational-rock -translation-table -input-charset utf-8 -b isolinux/isolinux.bin -c isolinux/boot.cat -no-emul-boot -boot-load-size 4 -boot-info-table -eltorito-alt-boot -e images/efiboot.img -no-emul-boot -o /root/rhel-ks.iso -graft-points /root/rhel-install/
注記-V
オプションを、前のステップで取得した DVD ボリューム名に設定し、文字列の\x20
をスペースに置き換えます。 - mkisofs コマンドで作成した ISO イメージをブート可能にします。
# isohybrid --uefi /root/rhel-ks.iso
- インストール USB ドライブを作成します。詳細は 「Linux での USB インストールメディアの作成」 を参照してください。
キックスタートファイルを使用した Red Hat Enterprise Linux のインストール
- インストール USB ドライブを起動します。7章64 ビット AMD、Intel、および ARM システムでのインストールの起動 を参照してください。
- 「自動インストール」 で作成したキックスタート設定でエントリーを選択します。