5.6. RAID と他のディスクデバイス
					Red Hat Enterprise Linux の使用時に、特別な注意を必要とするストレージ技術があります。一般的には、こうした技術の設定方法、Red Hat Enterprise Linux からの可視性、またこのストレージ技術に対するサポートのメジャーバージョン間での変更などを理解することが重要になります。
				
5.6.1. ハードウェア RAID リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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						RAID (Redundant Array of Independent Disks) を使用すると、複数のドライブで設定される 1 つのグループまたはアレイを単一のデバイスとして動作させることができます。インストールを開始する前に、コンピューターのメインボードで提供される RAID 機能をすべて設定するか、またはコントローラーカードを接続しておいてください。アクティブな RAID アレイは、それぞれ Red Hat Enterprise Linux 内で 1 つのドライブとして表示されます。
					
5.6.2. ソフトウェア RAID リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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						システムに複数のハードドライブが搭載されている場合は、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを使用して、複数のドライブを 1 つの Linux ソフトウェア RAID アレイとして動作させることができます。ソフトウェア RAID アレイを使用すると、RAID 機能は専用のハードウェアではなく、オペレーティングシステムによって制御されることになります。機能の詳細は「手動パーティション設定」で説明しています。
					
注記
							以前から存在している RAID アレイのメンバーデバイスがすべてパーティション設定されていないディスクまたはドライブの場合、インストーラーはアレイ自体をディスクとして扱い、アレイを削除する方法は提供しません。
						
5.6.3. USB ディスク リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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						インストール後に外付け USB ストレージを接続して設定できます。こうしたデバイスのほとんどはカーネルでの認識後に使用できるようになります。
					
						一部の USB ドライブはインストールプログラムで認識されないことがあります。インストール時にこのような USB ドライブの設定がどうしても必要な場合以外、問題が発生するのを避けるため取り外しておいてください。
					
5.6.4. NVDIMM デバイス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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						不揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) デバイスをストレージとして使用するには、次の条件を満たす必要があります。
					
- Red Hat Enterprise Linux のバージョンが 7.6 以降である。
 - システムのアーキテクチャーが Intel 64 または AMD64 である。
 - デバイスが、セクターモードに設定されている。Anaconda で、NVDIMM デバイスをこのモードに再設定できます。
 nd_pmemドライバーがデバイスをサポートしている。
						さらに以下の条件が満たされる場合には、NVDIMM デバイスからの起動が可能です。
					
- システムが UEFI を使用している。
 - システムで使用可能なファームウェアまたは UEFI ドライバーがデバイスをサポートしている。UEFI ドライバーは、デバイス自体のオプション ROM から読み込むことができます。
 - デバイスが名前空間で利用可能である。
 
						ブート中に高性能な NVDIMM デバイスを利用するには、/boot ディレクトリーおよび 
 /boot /efi ディレクトリーをデバイスに配置します。詳細は、「手動パーティション設定」 を参照してください。起動時には NVDIMM デバイスの Execute-in-place (XIP) 機能はサポートされません。カーネルは従来どおりメモリーに読み込まれる点に注意してください。
					5.6.5. Intel の BIOS RAID に関する注意点 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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						Red Hat Enterprise Linux 7 は、Intel BIOS RAID セットへのインストールに mdraid を使用します。BIOS RAID セットは起動プロセスで自動検出されるため、デバイスノードパスが起動するたびに変わる可能性があります。このため、
/etc/fstab、/etc/crypttab、またはデバイスノードパスでデバイスを参照するその他の設定ファイルにローカルな変更を加えると、Red Hat Enterprise Linux 7 では機能しない可能性があります。したがって、デバイスノードパス( /dev/sdaなど)を、ファイルシステムのラベルまたはデバイスの UUID に置き換える必要があります。ファイルシステムラベルとデバイスの UUID は、blkid コマンドを使用すると確認できます。
					5.6.6. Intel BIOS iSCSI Remote Boot に関する注意点 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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						Intel iSCSI Remote Boot を使用してインストールする場合は、接続されているすべての iSCSI ストレージデバイスを無効にする必要があります。無効にしないとインストールは成功しますが、インストールしたシステムが起動しなくなります。