2.20. 新規 DataVolume への仮想マシンディスクのクローン作成
DataVolume 設定ファイルでソース PVC を参照し、新規 DataVolume に仮想マシンディスクの PersistentVolumeClaim (PVC) のクローンを作成できます。
前提条件
- この操作を正常に実行するためには、StorageClass を定義するか、CDI のスクラッチ領域を用意する必要がある場合があります。CDI がサポートする操作マトリックスは、スクラッチ領域を必要とする条件を示しています。
2.20.1. DataVolume について
DataVolume
オブジェクトは、Containerized Data Importer (CDI) プロジェクトで提供されるカスタムリソースです。DataVolume は、基礎となる PersistentVolumeClaim (PVC) に関連付けられるインポート、クローン作成、およびアップロード操作のオーケストレーションを行います。DataVolume は KubeVirt に統合され、仮想マシンが PVC の作成前に起動することを防ぎます。
2.20.2. 新規 DataVolume への仮想マシンディスクの PersistentVolumeClaim のクローン作成
既存の仮想マシンディスクの PersistentVolumeClaim (PVC) のクローンを新規 DataVolume に作成できます。その後、新規 DataVolume は新規の仮想マシンに使用できます。
Volume が仮想マシンとは別に作成される場合、DataVolume のライフサイクルは仮想マシンから切り離されます。仮想マシンが削除されても、DataVolume もその関連付けられた PVC も削除されません。
前提条件
- 使用する既存の仮想マシンディスクの PVC を判別します。クローン作成の前に、PVC に関連付けられた仮想マシンの電源を切る必要があります。
-
oc
として知られる OpenShift コマンドラインインターフェース (CLI) のインストール。
手順
- 関連付けられた PVC の名前および namespace を特定するために、クローン作成に必要な仮想マシンディスクを確認します。
新規 DataVolume の名前、ソース PVC の名前および namespace、および新規 DataVolume のサイズを指定する DataVolume オブジェクトの YAML ファイルを作成します。
例:
apiVersion: cdi.kubevirt.io/v1alpha1 kind: DataVolume metadata: name: cloner-datavolume 1 spec: source: pvc: namespace: "<source-namespace>" 2 name: "<my-favorite-vm-disk>" 3 pvc: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: 500Mi 4
DataVolume を作成して PVC のクローン作成を開始します。
$ oc create -f <cloner-datavolume>.yaml
注記DataVolume は仮想マシンが PVC の作成前に起動することを防ぐため、PVC のクローン作成中に新規 DataVolume を参照する仮想マシンを作成できます。
2.20.3. テンプレート: DataVolume クローン設定ファイル
example-clone-dv.yaml
apiVersion: cdi.kubevirt.io/v1alpha1 kind: DataVolume metadata: name: "example-clone-dv" spec: source: pvc: name: source-pvc namespace: example-ns pvc: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: "1G"
2.20.4. CDI がサポートする操作マトリックス
このマトリックスにはエンドポイントに対してコンテンツタイプのサポートされる CDI 操作が表示されます。これらの操作にはスクラッチ領域が必要です。
コンテンツタイプ | HTTP | HTTPS | HTTP Basic 認証 | レジストリー | S3 バケット | アップロード |
---|---|---|---|---|---|---|
kubevirt (QCOW2) |
✓ QCOW2 |
✓ QCOW2** |
✓ QCOW2 |
✓ QCOW2* |
✓ QCOW2* |
✓ QCOW2* |
KubeVirt (RAW) |
✓ RAW |
✓ RAW |
✓ RAW |
✓ RAW* |
✓ RAW |
✓ RAW* |
Archive+ | ✓ TAR | ✓ TAR | ✓ TAR | □ TAR | □ TAR | □ TAR |
✓ サポートされる操作
□ サポートされない操作
* スクラッチ領域が必要
**カスタム認証局が必要な場合にスクラッチ領域が必要
+ アーカイブはブロックモード DV をサポートしません。