1.3. 主な技術上の変更点
OpenShift Container Platform 4.1 では、主に以下のような技術的な変更点が加えられています。
buildah によってサポートされるビルド
ソースおよび Docker ストラテジービルドが docker デーモンではなく、buildah によって実行されるようになりました。
SecurityContextConstraints
SecurityContextConstraints
は security.openshift.io
グループのみに存在するようになりました。
サービス CA バンドルの変更
Pod は、service.beta.openshift.io/inject-cabundle=true
のアノテーションが付けられた configMap に自動的に挿入される CA バンドルを使用して (内部 DNS 名のみを対象として署名される) クラスター作成の証明書を信頼することができます。CA バンドルは、キーの service-ca.crt
の下で PEM でエンコーディングされたデータとして利用可能になります。このアノテーションが使用されると、configMap の既存のコンテンツが消去されます。
/var/run/secrets/kubernetes.io/serviceaccount/service-ca.crt
からサービス提供の CA バンドルを使用している Pod は、service.beta.openshift.io/inject-cabundle=true
のアノテーションが付けられている configMap から CA バンドルを取得するように切り換える必要があります。
/var/run/secrets/kubernetes.io/serviceaccount/service-ca.crt
ファイルは非推奨となり、今後のリリースで除去されます。
OpenShift Service Broker およびサービスカタログが非推奨になる
サービスカタログおよび OpenShift Service Broker は、今後の 複数の OpenShift 4 リリースが展開される過程で置き換えられる予定です。Red Hat では、依存する重要なコンテンツが新規の Operator 駆動型のソリューションに移植された後に Template Service Broker および OpenShift Ansible Broker の使用を非推奨とします。ユーザーが Operator Framework および Operator Lifecycle Manager (OLM) を参照して、アプリケーションを OpenShift 4 クラスターに引き続き提供することが推奨されます。これらの新規の技術により、アプリケーションのライフサイクルを総合的に管理にすることが可能になり、数多くの利点が提供されます。
サービスカタログがデフォルトでインストールされなくなる
サービスカタログは、OpenShift Container Platform 4.1 ではデフォルトでインストールされません。OpenShift Ansible Broker またはテンプレートサービスブローカーからサービスのいずれかを使用する予定の場合、これをインストールする必要があります。OpenShift Container Platform 4.1 では、サービスカタログ API サーバーは openshift-service-catalog-apiserver
namespace にインストールされ、サービスカタログコントローラーマネージャーは openshift-service-catalog-controller-manager
namespace にインストールされます。OpenShift Container Platform 3.11 では、これらのコンポーネントの両方が kube-service-catalog
namespace にインストールされていました。
テンプレートサービスブローカーがデフォルトでインストールされなくなる
テンプレートサービスブローカーは、OpenShift Container Platform 4.1 ではデフォルトでインストールされません。クラスター管理者は、ユーザーが Web コンソールからテンプレートアプリケーションにアクセスする必要がある場合にテンプレートサービスブローカーをインストールすることができます。
OpenShift Ansible Service Broker がデフォルトでインストールされなくなる
OpenShift Ansible Service Broker は、OpenShift Container Platform 4.1 ではデフォルトでインストールされません。
複数の oc adm
コマンドが非推奨になる
非推奨の oc adm
コマンドには以下が含まれます。
-
oc adm create-master-certs
: キーおよび証明書を作成します。 -
oc adm create-key-pair
: RSA キーペアを作成します。 -
oc adm create-server-cert
: キーおよびサーバー証明書を作成します。 -
oc adm create-signer-cert
: 自己署名 CA を作成します。
imagepolicyadmission プラグインが設定不可になる
imagepolicyadmission
プラグインが OpenShift Container Platform 4.1 では設定不可になりました。プラグインは実行されますが、現時点ではデフォルト設定でのみ実行されます。このプラグインを設定するには、サポートされていないオーバーライドの仕組みを使用する必要があります。