2.3. 仮想マシンウィザードによる VMware 仮想マシンまたはテンプレートのインポート


VMware 仮想マシンまたはテンプレートをインポートできます。テンプレートをインポートする場合、テンプレートをベースとする仮想マシンが作成されます。

重要

VMware 仮想マシンまたはテンプレートのインポートはテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。Red Hat は実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲についての詳細は、https://access.redhat.com/ja/support/offerings/techpreview/ を参照してください。

前提条件

  • VMware 仮想マシンの電源がオフになっていること。
  • VMware Virtual Disk Development Kit (VDDK) が仮想マシンをインポートする namespace にアップロードされていること。

2.3.1. VMware Virtual Disk Development Kit のアップロード

手順

  1. ブラウザーで VMware ドキュメントに移動し、ログインします。
  2. VMware SDK & API Product Documentation をクリックして拡張します。
  3. VMware Virtual Disk Development Kit (VDDK) をクリックします。
  4. Latest Releases をクリックして、最新の VDDK リリースを選択します。
  5. Download SDKs をクリックして VDDK アーカイブファイルをダウンロードします。
  6. VDDK アーカイブを HTTP でアクセス可能な場所に保存します。
  7. 仮想マシンをインポートする namespace に切り替えます。

    $ oc project <namespace>
  8. VDDK を namespace にアップロードします。

    $ cat <<EOF | oc apply -f -
    apiVersion: cdi.kubevirt.io/v1alpha1
    kind: DataVolume
    metadata:
      name: "vddk-pvc"
    spec:
      source:
        http:
          url: "<http://www.example.com/VDDK_archive_file>" 1
      contentType: "archive"
      pvc:
        storageClassName: nfs-sc
        accessModes:
        - ReadWriteMany
        resources:
          requests:
            storage: "200Mi"
    EOF
    1
    <url> は VDDK アーカイブファイルのパスです。

2.3.2. VMware 仮想マシンまたはテンプレートのインポート

手順

  1. サイドメニューから Workloads Virtual Machines をクリックします。
  2. Create Virtual Machine をクリックし、Create with Wizard を選択します。
  3. Basic Settings 画面で以下の手順を実行します。

    1. Provision Source をクリックし、Import を選択します。
    2. Provider をクリックし、VMware を選択します。
    3. vCenter Instance をクリックし、Connect to New Instance または保存された vCenter インスタンスを選択します。

      • Connect to New Instance を選択する場合、以下のフィールドに値を指定し、Check and Save をクリックします。

        • vCenter Hostname
        • vCenter User Name
        • vCenter Password

          ウィザードは vCenter インスタンスに接続し、認証情報を保存します。

          Save as New vCenter Instance チェックボックスをクリアし、Check をクリックする場合、ウィザードは認証情報を保存せずに vCenter インスタンスに接続します。

      • 保存された vCenter インスタンスを選択する場合、ウィザードは保存された認証情報を使用してこれに接続します。
    4. VM to import をクリックし、仮想マシンまたはテンプレートを選択します。

      Name および Operating System には、選択された仮想マシンまたはテンプレートの属性が自動的に入力されます。

    5. デフォルトのフレーバー Custom を使用する場合、Memory (GB) および CPUs の数を指定します。

      オプションで、既存の Flavor を選択できます。

    6. Workload Profile を選択します。
    7. Next をクリックします。
  4. Networking 画面で以下の手順を実行します。

    1. NETWORK CONFIGURATION をクリックし、Pod Networking を選択します。
    2. BINDING METHOD を選択します。
    3. ✓ ボタンをクリックして更新を保存します。
    4. Next をクリックします。
  5. Storage 画面で以下の手順を実行します。

    1. 各ディスクをクリックし、STORAGE CLASS を選択します。ストレージクラスを選択しない場合、Container-native Virtualization はデフォルトストレージクラスを使用して仮想マシンを作成します。
    2. ✓ ボタンをクリックして更新を保存します。
    3. 複数のブート可能なディスクがある場合は、Bootable Disk を選択します。
    4. Create Virtual Machine > をクリックします。

      Result 画面に、仮想マシン用に作成されたリソースが表示されます。

  6. Close をクリックします。

インポートの進捗を表示するには、以下を実行します。

  1. サイドメニューから Workloads Pods をクリックします。
  2. 変換 Pod kubevirt-v2v-conversion-<id> をクリックし、Pod の詳細を表示します。
  3. Overview タブで、v2vConversionProgress 値の ANNOTATIONS をクリックします。

エラーが発生した場合は、変換 Pod ログを確認できます。

  1. サイドメニューから Workloads Pods をクリックします。
  2. 変換 Pod kubevirt-v2v-conversion-<id> をクリックし、Pod の詳細を表示します。
  3. Logs をクリックし、変換 Pod ログを表示します。

ウィザードのフィールドについては、「virtual machine wizard fields」のセクションを参照してください。

2.3.3. インポートされた仮想マシンの NIC 名の更新

インポートされた仮想マシンの NIC 名を、Container-native Virtualization の命名規則に適合するように更新します。

手順

  1. インポートされた仮想マシンにログインします。
  2. /etc/sysconfig/network-scripts ディレクトリーに移動します。
  3. ネットワーク設定ファイルの名前を新規 NIC 名に変更します (単一 NIC は eth0 と呼ばれます)。

    $ mv original_NIC ifcfg-ethx
  4. ネットワーク設定ファイルで以下のパラメーターを更新します。

    NAME=ethx
    DEVICE=ethx
  5. ネットワークを再起動します。

    $ systemctl restart network

2.3.4. 仮想マシンウィザードのフィールド

2.3.4.1. 仮想マシンウィザードのフィールド

名前パラメーター説明

名前

 

この名前には、小文字 (a-z)、数字 (0-9)、およびハイフン (-) を含めることができ、最大 253 文字を使用できます。最初と最後の文字は英数字にする必要があります。この名前には、大文字、スペース、ピリオド (.)、または特殊文字を使用できません。

説明

 

オプションの説明フィールド。

Template

 

仮想マシンの作成に使用するテンプレート。テンプレートを選択すると、他のフィールドが自動的に入力されます。

Provision Source

PXE

PXE メニューから仮想マシンをプロビジョニングします。クラスターに PXE 対応の NIC が必要になります。

URL

HTTP または S3 エンドポイントで利用できるイメージから仮想マシンをプロビジョニングします。

Container

クラスターからアクセスできるレジストリーの起動可能なオペレーティングシステムコンテナーから仮想マシンをプロビジョニングします。例: kubevirt/cirros-registry-disk-demo

Cloned Disk

プロビジョニングソースはクローン作成されるディスクです。

Import

サポートされているプロバイダーから仮想マシンをインポートします。

Operating System

 

クラスターで利用可能なオペレーティングシステムの一覧。これは、仮想マシンの主なオペレーティングシステムになります。ImportProvider Source として選択する場合、オペレーティングシステムはインポートされる VMware 仮想マシンのオペレーティングシステムに基づいて自動的に入力されます。

Flavor

small、medium、large、tiny、Custom

仮想マシンに割り当てられる CPU およびメモリーの量を決定するプリセット。

Workload Profile

desktop

デスクトップで使用するための仮想マシン設定。

generic

各種ワークロードについてのパフォーマンスと互換性のバランスを取るための仮想マシン設定。

high performance

高パフォーマンスの負荷に対して最適化された仮想マシン設定。

Start virtual machine on creation

 

これを選択すると、作成時に仮想マシンが自動的に起動します。

Use cloud-init

 

これを選択すると cloud-init フィールドが有効になります。

2.3.4.2. Cloud-init フィールド

名前説明

Hostname

仮想マシンの特定のホスト名を設定します。

Authenticated SSH Keys

仮想マシンの ~/.ssh/authorized_keys にコピーされるユーザーの公開鍵。

Use custom script

他のオプションを、カスタム cloud-init スクリプトを貼り付けるフィールドに置き換えます。

2.3.4.3. ネットワークフィールド

名前説明

Create NIC

仮想マシンの新規 NIC を作成します。

NIC NAME

NIC の名前。

MAC ADDRESS

ネットワークインターフェースの MAC アドレス。MAC アドレスが指定されていない場合、セッションの一時アドレスが生成されます。

NETWORK CONFIGURATION

利用可能な NetworkAttachmentDefinition オブジェクトの一覧。

BINDING METHOD

利用可能なバインディングメソッドの一覧。デフォルトの Pod ネットワークについては、masquerade が唯一の推奨されるバインディングメソッドになります。セカンダリーネットワークの場合は、bridge バインディングメソッドを使用します。masquerade メソッドは、デフォルト以外のネットワークではサポートされません。

PXE NIC

PXE 対応ネットワークの一覧。PXEProvision Source として選択されている場合にのみ表示されます。

2.3.4.4. ストレージフィールド

名前説明

Create Disk

仮想マシンの新規ディスクを作成します。

Attach Disk

利用可能な PVC の一覧から、仮想マシンに割り当てる既存のディスクを選択します。

DISK NAME

ディスクの名前。この名前には、小文字 (a-z)、数字 (0-9)、ハイフン (-) およびピリオド (.) を含めることができ、最大 253 文字を使用できます。最初と最後の文字は英数字にする必要があります。この名前には、大文字、スペース、または特殊文字を使用できません。

SIZE (GB)

ディスクのサイズ (GB)。

STORAGE CLASS

基礎となる StorageClass の名前。

Bootable Disk

仮想マシンの起動に利用できるディスクの一覧。仮想マシンの Provision SourceURL または Container である場合、rootdisk に固定されます。

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