第1章 OpenShift Container Platform 4.1 リリースノート


Red Hat OpenShift Container Platform では、設定や管理のオーバーヘッドを最小限に抑えながら、セキュアでスケーラブルなリソースに新規および既存のアプリケーションをデプロイするハイブリッドクラウドアプリケーションプラットフォームを開発者や IT 組織に提供します。OpenShift Container Platform は、Java、Javascript、Python、Ruby および PHP など、幅広いプログラミング言語およびフレームワークをサポートしています。

Red Hat Enterprise Linux および Kubernetes にビルドされる OpenShift Container Platform は、エンタープライズレベルの最新アプリケーションに対してよりセキュアでスケーラブルなマルチテナント対応のオペレーティングシステムを提供するだけでなく、統合アプリケーションランタイムやライブラリーを提供します。OpenShift Container Platform を使用することで、組織はセキュリティー、プライバシー、コンプライアンス、ガバナンスの各種の要件を満たすことができます。

1.1. 本リリースについて

Red Hat OpenShift Container Platform (RHBA-2019:0758) をご利用いただけるようになりました。このリリースは、Kubernetes 1.13 を使用します。以下では、OpenShift Container Platform 4.1 に関連する新機能、変更点および既知の問題について説明します。

Red Hat は OpenShift Container Platform 4.0 を公式にリリースせず、バージョン 3.11 の後に OpenShift Container Platform 4.1 を直接リリースしています。

OpenShift Container Platform 4.1 クラスターは https://cloud.openshift.com/openshift でご利用いただけます。OpenShift Container Platform 向けの Red Hat OpenShift Cluster Manager アプリケーションを使って、OpenShift クラスターをオンプレミスまたはクラウド環境のいずれかにデプロイすることができます。

OpenShift Container Platform 4.1 は、Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、および Red Hat Enterprise Linux CoreOS 4.1 でサポートされます。

コントロールプレーンまたはマスターマシンには Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) を使用し、コンピュートまたはワーカーマシンには RHCOS または Red Hat Enterprise Linux 7.6 のいずれかを使用する必要があります。

重要

コンピュートマシン用にサポートされているのは Red Hat Enterprise Linux バージョン 7.6 のみであるため、Red Hat Enterprise Linux コンピュートマシンをバージョン 8 にアップグレードすることはできません。

OpenShift Container Platform 4.1 は、Amazon Web Services (AWS) のインストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャー でインストールすることも、AWS、ベアメタルまたは VMware vSphere ホストのユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでインストールすることもできます。インストーラーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールを使用する場合、クラスターがクラスターインフラストラクチャーのすべてをプロビジョニングし、これらを管理します。

OpenShift Container Platform では、インストールプロセスを実行するコンピューターを含むすべてのマシンが、プラットフォームコンテナーのイメージをプルし、Telemetry データを Red Hat に提供できるようインターネットに直接アクセスできる必要があります。OpenShift Container Platform 4.1 のプロキシーサーバーを指定することはできません。この機能は今後のリリースで再導入される予定です。

1.1.1. 謝辞

Red Hat グローバルサポートサービスは OpenShift Container Platform 4.1 の評価およびテストにおいて Rushil Sharma 氏、 JooHo Lee 氏、および Suresh Gaikwad 氏から多大なる協力をいただきました。

1.1.2. 非推奨の機能

基礎となるアーキテクチャーおよびインストールプロセスへの大幅な変更が OpenShift Container Platform 4.1 で適用されており、OpenShift Container Platform 3.x の多くの機能が非推奨になりました。

表1.1 バージョン 4.1 で非推奨になる機能
機能理由

Hawkular

クラスターモニタリングに置き換わります。

Cassandra

クラスターモニタリングに置き換わります。

Heapster

Prometheus アダプターに置き換わります。

Atomic Host

Red Hat Enterprise Linux CoreOS に置き換わります。

システムコンテナー

Red Hat Enterprise Linux CoreOS に置き換わります。

projectatomic/docker-1.13 の追加検索レジストリー

CRI-O が RHCOS および Red Hat Enterprise Linux における OpenShift Container Platform 4.1 のデフォルトコンテナーランタイムになります。

oc adm diagnostics

Operator ベースの診断。

oc adm registry

イメージレジストリー Operator に置き換わります。

Docker を使用したカスタムストラテジービルド

カスタムビルドを継続的に使用する場合、Docker の起動を Podman または Buildah に置き換える必要があります。カスタムビルドストラテジーは削除されませんが、この機能は OpenShift Container Platform 4.1 で大幅に変更されています。

Cockpit

OpenShift Container Platform 4.1 Web コンソールの強化

スタンドアロンレジストリーのインストール

Quay は Red Hat のエンタープライズコンテナーイメージレジストリーです。

DNSmasq

CoreDNS はデフォルトです。

外部 etcd ノード

etcd は常に OpenShift Container Platform 4.1 のクラスターに置かれます。

CloudForms OpenShift Provider および Pod 化される CloudForms

組み込み管理ツールに置き換わります。

インストーラーによるボリュームプロビジョニング

動的ボリュームまたは (NFS が必要な場合は) NFS プロビジョナーに置き換わります。

Blue-Green インストール方式

アップグレードのしやすさは OpenShift Container Platform 4.1 が提供する価値のコアとなる要素です。

OpenShift Service Broker およびサービスカタログ

サービスカタログおよび OpenShift Service Broker は、今後の 複数の OpenShift 4 リリースが展開される過程で置き換えられる予定です。Operator Framework および Operator Lifecycle Manager (OLM) を参照して、アプリケーションを OpenShift 4 クラスターに引き続き提供します。これらの新規の技術により、アプリケーションのライフサイクルを総合的に管理にすることが可能になり、数多くの利点が提供されます。

oc adm ca

証明書は Operator によって内部で管理されます。

oc adm create-api-client-config

機能は Operator によって内部で管理されます。

oc adm create-bootstrap-policy-file

oc adm policy reconcile-sccs

機能は openshift-apiserver によって内部で管理されます。

Web コンソール

OpenShift Container Platform 3.11 の Web コンソールは OpenShift Container Platform 4.1 の新規 Web コンソールに置き換わります。

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