30.2. アップグレードの準備
カーネルをアップグレードする前に、予防的な前準備手順の実行をお薦めします。
まず、システム用に作業中ブートメディアが存在することを確認します。ブートローダーが新しいカーネルを起動するように適切に設定されていない場合は、このメディアを使用して Red Hat Enterprise Linuxnbsp;Hat Enterprise Linuxnbsp;Linux で起動できます。
USB メディアは、多くの場合、ペンドライブ、サムディスク、または 鍵 と呼ばれるフラッシュデバイスの形式、または外部接続のハードディスクデバイスとして提供されます。このタイプのほとんどすべてのメディアは
VFAT
ファイルシステムとしてフォーマットされています。ext2
、ext3
、または VFAT
としてフォーマットされているメディア上で起動可能な USB メディアを作成できます。
ディストリビューションのイメージファイル、または最低限ブートメディア (minimal boot media) イメージを USB メディアに転送することができます。デバイスには十分な空き領域があることを確認してください。約
4 GB
はディストリビューション DVD イメージ、ディストリビューション CD イメージの場合は 700 MB
、または最小ブートメディアイメージの場合は約 10 MB
に必要です。
Red Hat Enterprise Linuxnbsp;Hat Enterprise Red Hat Enterprise Linuxnbsp;Linux インストール DVD、またはインストール CD-ROM #1 からの
boot.iso
ファイルのコピーと、空き領域の約 16 MB
でフォーマットされた USB ストレージデバイスが必要です。
以下の手順は、コピー先のファイルと同じパス名を持っている場合を除き、USB ストレージデバイスにある既存のファイルには影響しません。USB ブートメディアを作成するには、root
で以下のコマンドを実行します。
- USB ストレージデバイスに SYSLINUX ブートローダーをインストールします。
~]# syslinux /dev/sdX1
... sdX はデバイス名です。 boot.iso
と USB ストレージデバイス用にマウントポイントを作成します。~]# mkdir /mnt/isoboot /mnt/diskboot
boot.iso
をマウントします。~]# mount -o loop boot.iso /mnt/isoboot
- USB ストレージデバイスをマウントします。
~]# mount /dev/<sdX1> /mnt/diskboot
- ISOLINUX ファイルを
boot.iso
から USB ストレージデバイスにコピーします。~]# cp /mnt/isoboot/isolinux/* /mnt/diskboot
boot.iso
からのisolinux.cfg
ファイルを USB デバイスのsyslinux.cfg
ファイルとして使用します。~]# grep -v local /mnt/isoboot/isolinux/isolinux.cfg > /mnt/diskboot/syslinux.cfg
boot.iso
と USB ストレージデバイスをアンマウントします。~]# umount /mnt/isoboot /mnt/diskboot
- ブートメディアでマシンを再起動し、起動できることを確認してから、続行してください。
別の方法として、フロッピードライブがあるシステムで mkbootdisk パッケージをインストールし、root で mkbootdisk コマンドを実行してブートディスクを作成できます。このパッケージをインストールした後に使用法について確認するには、man mkbootdisk man ページを参照してください。
どのカーネルパッケージがインストールされているかを確認するには、シェルプロンプトで yum list installed "kernel-*" コマンドを実行します。出力は、システムのアーキテクチャーに応じて以下のパッケージの一部またはすべてで構成されており、バージョン番号は異なる場合があります。
~]# yum list installed "kernel-*"
kernel.x86_64 2.6.32-17.el6 @rhel-x86_64-server-6
kernel-doc.noarch 2.6.32-17.el6 @rhel-x86_64-server-6
kernel-firmware.noarch 2.6.32-17.el6 @rhel-x86_64-server-6
kernel-headers.x86_64 2.6.32-17.el6 @rhel-x86_64-server-6
この出力から、カーネルのアップグレード用にダウンロードすべきパッケージを判断します。1 つのプロセッサーシステムの場合、必要なパッケージは kernel パッケージのみです。異なるパッケージの説明は、「カーネルパッケージの概要」 を参照してください。