13.2.27. キックスタート中の SSSD キャッシュへのユーザーのシード
注記
ユーザーアカウントを手動で追加するには、sssd-tools パッケージをインストールする必要があります。
SSSD では、リモートドメインのユーザーは、そのアイデンティティーがアイデンティティープロバイダーから取得されるまでローカルシステムでは使用できません。ただし、ユーザー ID がネットワーク上にある場合、一部のネットワークインターフェースはユーザーがログインするまで利用できません。このような場合は、適切なドメインに関連付けられたユーザー ID で SSSD キャッシュを確認し、ユーザーがローカルでログインし、適切なインターフェースをアクティブにすることができます。
これは、sss_seed ユーティリティーを使用して行います。
sss_seed --domain EXAMPLE.COM --username testuser --password-file /tmp/sssd-pwd.txt
このユーティリティーには、少なくともユーザー名、ドメイン名、およびパスワードを特定するオプションが必要です。
--domain
は、SSSD 設定からのドメイン名を提供します。このドメインは、SSSD 設定にすでに存在している必要があります。--username
は、ユーザーアカウントの短縮名です。--password-file
: seed エントリーの一時パスワードが含まれるファイルのパスおよび名前。ユーザーアカウントが SSSD キャッシュにすでに存在する場合は、このファイルの一時パスワードは SSSD キャッシュに保存されているパスワードを上書きします。
追加のアカウント設定オプションは、man ページの
sss_seed(8)
に記載されています。
これはほとんどの場合、キックスタートまたは自動セットアップの一部として実行されるため、SSSD を有効にし、SSSD ドメインを設定してパスワードファイルを作成します。以下に例を示します。
function make_sssd { cat <<- _EOF_ [sssd] domains = LOCAL services = nss,pam [nss] [pam] [domain/LOCAL] id_provider = local auth_provider = local access_provider = permit _EOF_ } make_sssd >> /etc/sssd/sssd.conf authconfig --enablesssd --enablesssdauth --update function make_pwdfile { cat <<1 _EOF_ password _EOF_ } make_pwdfile >> /tmp/sssd-pwd.txt sss_seed --domain EXAMPLE.COM --username testuser --password-file /tmp/sssd-pwd.txt