21.2.2.2. vsftpd の複数コピーの起動
1 台のコンピューターを複数の
FTP
ドメインに使用する場合があります。これは、マルチホーミング と呼ばれる手法です。vsftpd
を使用してマルチホーミングを行う方法の 1 つに、デーモンの複数コピーを実行し、各コピーに設定ファイルを与える方法があります。
これを行うには、最初に、関連するすべての
IP
アドレスをシステム上のネットワークデバイスまたはエイリアスネットワークデバイスに割り当てます。ネットワークデバイス、デバイスエイリアスの設定に関する詳細は、10章NetworkManager を参照してください。ネットワーク設定スクリプトの詳細は、11章Network Interfaces を参照してください。
次に、
FTP
ドメインの DNS サーバーが正しいマシンを参照するように設定する必要があります。BIND、Red Hat Enterprise Linuxnbsp;Hat Enterprise Red Hat Enterprise Linuxnbsp;Linux で使用されている DNS
プロトコル実装、設定ファイルの詳細は、「BIND」 を参照してください。
vsftpd
がさまざまな IP
アドレスで要求に応答するには、デーモンの複数コピーが実行中である必要があります。これを可能にするには、FTP
サーバーで必要な各インスタンスの個別の vsftpd
設定ファイルを作成し、それを /etc/vsftpd/
ディレクトリーに格納する必要があります。これらの設定ファイルは、( /etc/vsftpd/vsftpd-site-2.conf
などの)一意の名前を持ち、root
ユーザーのみが読み取り、書き込み可能とする必要があることに注意してください。
IPv4
ネットワーク上でリッスンする各 FTP
サーバーの設定ファイル内で、以下のディレクティブは一意のものである必要があります。
listen_address=N.N.N.N
N.N.N.N を、提供される
FTP
サイト用の 一意 の IP
アドレスに置き換えます。サイトが IPv6
を使用している場合は、代わりに listen_address6
ディレクティブを使用します。
複数の設定ファイルを
/etc/vsftpd/
ディレクトリーに格納したら、vsftpd
デーモンの設定済みインスタンスをすべて root
として実行して起動できます。
~]# service vsftpd start
利用可能な他の サービス コマンドの説明は、「vsftpd の起動と停止」 を参照してください。
vsftpd
デーモンの個別インスタンスは、以下のコマンドを使用して root
シェルプロンプトから起動できます。
~]# vsftpd /etc/vsftpd/configuration-file
上記のコマンドで、configuration-file を、
vsftpd-site-2.conf
などの要求されたサーバーの設定ファイルの一意の名前に置き換えます。
サーバーごとに変更するディレクティブには、以下のものがあります。
anon_root
local_root
vsftpd_log_file
xferlog_file
vsftpd
デーモンの設定ファイルで使用できるディレクティブの詳細な一覧は、「vsftpd でインストールされたファイル」 を参照してください。