28.4.5. カーネルパニックを検出するための ABRT の設定
Red Hat Enterprise Linux 6.3 では、ABRT は abrt-addon-vmcore パッケージが提供する
abrt-vmcore
サービスを使用してカーネルパニックを検出できます。このサービスはシステムの起動時に自動的に起動し、/var/crash/
ディレクトリーでコアダンプファイルを検索します。コアダンプファイルが見つかると、abrt-vmcore
が /var/spool/abrt/
ディレクトリーに問題データディレクトリー
を作成し、コアダンプファイルを新たに作成された問題データディレクトリーに移動します。/var/crash/
ディレクトリーを検索すると、このサービスは、次回のシステム起動まで停止します。
ABRT がカーネルパニックを検出するように設定するには、以下の手順を実行します。
- システムで
kdump
サービスが有効になっている。特に、kdump カーネル用に予約されるメモリー容量が正しく設定されている必要があります。これは、system-config-kdump グラフィカルツールを使用するか、/etc/grub.conf
設定ファイルのカーネルオプションの一覧にcrashkernel
パラメーターを指定して設定できます。kdump
の有効化と設定の詳細は、32章kdump クラッシュリカバリーサービス を参照してください。 - yum パッケージインストーラーを使用して abrt-addon-vmcore パッケージ を インストールします。
~]# yum install abrt-addon-vmcore
これにより、各サポートファイルと設定ファイルと共にabrt-vmcore
サービスがインストールされます。abrt-addon-vmcore パッケージは Optional サブスクリプションチャンネルで提供されることに注意してください。Red Hat 追加チャンネルの詳細は、「Optional および Supplementary リポジトリーの追加」 を参照してください。 - システムを再起動して、変更を有効にします。
ABRT が設定されていない限り、検出されたカーネルパニックの問題データは
/var/spool/abrt/
ディレクトリーに保存され、他の検出されたカーネル oops として ABRT でさらに処理できるようになりました。