2.3. Azure を使用した永続ストレージ
OpenShift Container Platform では、Microsoft Azure Disk ボリュームがサポートされます。Azure を使用して、OpenShift Container Platform クラスターに永続ストレージをプロビジョニングできます。これには、Kubernetes と Azure についてのある程度の理解があることが前提となります。Kubernetes 永続ボリュームフレームワークは、管理者がクラスターのプロビジョニングを永続ストレージを使用して実行できるようにし、ユーザーが基礎となるインフラストラクチャーの知識がなくてもこれらのリソースを要求できるようにします。Azure Disk ボリュームは動的にプロビジョニングできます。永続ボリュームは単一のプロジェクトまたは namespace にバインドされず、それらは OpenShift Container Platform クラスター間で共有できます。Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) はプロジェクトまたは namespace に固有のもので、ユーザーによって要求されます。
インフラストラクチャーにおけるストレージの高可用性は、基礎となるストレージのプロバイダーに委ねられています。
その他の参考資料
2.3.1. Azure ストレージクラスの作成
ストレージクラスを使用すると、ストレージのレベルや使用状況を区別し、記述することができます。ストレージクラスを定義することにより、ユーザーは動的にプロビジョニングされた永続ボリュームを取得できます。
追加の参考資料
手順
-
OpenShift Container Platform コンソールで、Storage
Storage Classes をクリックします。 - ストレージクラスの概要では、Create Storage Class をクリックします。
表示されるページで必要なオプションを定義します。
- ストレージクラスを参照するための名前を入力します。
- オプションの説明を入力します。
- 回収ポリシーを選択します。
ドロップダウンリストから
kubernetes.io/azure-disk
を選択します。-
ストレージアカウントのタイプを入力します。これは、Azure ストレージアカウントの SKU の層に対応します。有効なオプションは、
Premium_LRS
、Standard_LRS
、StandardSSD_LRS
、およびUltraSSD_LRS
です。 -
アカウントの種類を入力します。有効なオプションは
shared
、dedicated
およびmanaged
です。
-
ストレージアカウントのタイプを入力します。これは、Azure ストレージアカウントの SKU の層に対応します。有効なオプションは、
- 必要に応じてストレージクラスの追加パラメーターを入力します。
- Create をクリックしてストレージクラスを作成します。
2.3.2. Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) の作成
前提条件
ストレージは、ボリュームとして OpenShift Container Platform にマウントされる前に基礎となるインフラストラクチャーになければなりません。
手順
-
OpenShift Container Platform コンソールで、Storage
Persistent Volume Claims をクリックします。 - Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) の概要で、Create Persistent Volume Claim をクリックします。
表示されるページで必要なオプションを定義します。
- ドロップダウンメニューから以前に作成されたストレージクラスを選択します。
- ストレージ要求の一意の名前を入力します。
- アクセスモードを選択します。これにより、作成されたストレージ要求の読み取り/書き込みアクセスが決定されます。
- ストレージ要求のサイズを定義します。
- Create をクリックして Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) を作成し、永続ボリュームを生成します。
2.3.3. ボリュームのフォーマット
OpenShift Container Platform は、ボリュームをマウントしてコンテナーに渡す前に、永続ボリューム定義の fsType
パラメーターで指定されたファイルシステムがボリュームにあるかどうか確認します。デバイスが指定されたファイルシステムでフォーマットされていない場合、デバイスのデータはすべて消去され、デバイスはそのファイルシステムで自動的にフォーマットされます。
これにより、OpenShift Container Platform がフォーマットされていない Azure ボリュームを初回の使用前にフォーマットするため、それらを永続ボリュームとして使用することが可能になります。