2.4. ビルド出力の管理
ビルド出力の概要およびビルド出力の管理方法についての説明については、以下のセクションを使用します。
2.4.1. ビルド出力
docker または Source-to-Image (S2I) ストラテジーを使用するビルドにより、新しいコンテナーイメージが作成されます。このイメージは、Build
仕様の output
セクションで指定されているコンテナーイメージのレジストリーにプッシュされます。
出力の種類が ImageStreamTag
の場合は、イメージが統合された OpenShift Container Platform レジストリーにプッシュされ、指定のイメージストリームにタグ付けされます。出力が DockerImage
タイプの場合は、出力参照の名前が docker のプッシュ仕様として使用されます。この仕様にレジストリーが含まれる場合もありますが、レジストリーが指定されていない場合は、DockerHub にデフォルト設定されます。ビルド仕様の出力セクションが空の場合には、ビルドの最後にイメージはプッシュされません。
ImageStreamTag への出力
spec: output: to: kind: "ImageStreamTag" name: "sample-image:latest"
docker のプッシュ仕様への出力
spec: output: to: kind: "DockerImage" name: "my-registry.mycompany.com:5000/myimages/myimage:tag"
2.4.2. アウトプットイメージの環境変数
docker および Source-to-Image (S2I) ストラテジービルドは、以下の環境変数をアウトプットイメージに設定します。
変数 | 説明 |
---|---|
| ビルドの名前 |
| ビルドの namespace |
| ビルドのソース URL |
| ビルドで使用する Git 参照 |
| ビルドで使用するソースコミット |
また、S2I] または docker ストラテジーオプションなどで設定されたユーザー定義の環境変数も、アウトプットイメージの環境変数一覧の一部になります。
2.4.3. アウトプットイメージのラベル
docker および Source-to-Image (S2I) ビルドは、以下のラベルをアウトプットイメージに設定します。
ラベル | 説明 |
---|---|
| ビルドで使用するソースコミットの作成者 |
| ビルドで使用するソースコミットの日付 |
| ビルドで使用するソースコミットのハッシュ |
| ビルドで使用するソースコミットのメッセージ |
| ソースに指定するブランチまたは参照 |
| ビルドのソース URL |
BuildConfig.spec.output.imageLabels
フィールドを使用して、カスタムラベルの一覧を指定することも可能です。 このラベルは、ビルド設定の各イメージビルドに適用されます。
ビルドイメージに適用されるカスタムラベル
spec: output: to: kind: "ImageStreamTag" name: "my-image:latest" imageLabels: - name: "vendor" value: "MyCompany" - name: "authoritative-source-url" value: "registry.mycompany.com"