第10章 ライブマイグレーション
10.1. 仮想マシンのライブマイグレーション
10.1.1. ライブマイグレーションについて
ライブマイグレーションは、仮想ワークロードまたはアクセスに支障を与えることなく、実行中の仮想マシンインスタンス (VMI) をクラスター内の別のノードに移行するプロセスです。VMI が LiveMigrate
エビクションストラテジーを使用する場合、VMI が実行されるノードがメンテナンスモードになると自動的に移行されます。移行する VMI を選択して、ライブマイグレーションを手動で開始することもできます。
仮想マシンでは、共有 ReadWriteMany (RWX) アクセスモードを持つ永続ボリューム要求 (PVC) のライブマイグレーションが必要です。
ライブマイグレーションは、HyperConverged Cluster カスタムリソース (CR) で sriovLiveMigration
機能ゲートが有効にされている場合にのみ、SR-IOV ネットワークインターフェイスに接続されている仮想マシンでサポートされます。spec.featureGates.sriovLiveMigration
フィールドが true
に設定されている場合、virt-launcher
Pod は SYS_RESOURCE
機能と共に実行されます。これにより、セキュリティーのレベルが低下する可能性があります。
10.1.2. ライブマイグレーションのアクセスモードの更新
ライブマイグレーションが適切に機能するには、ReadWriteMany (RWX) アクセスモードを使用する必要があります。必要に応じて、以下の手順でアクセスモードを更新します。
手順
RWX アクセスモードを設定するには、以下の
oc patch
コマンドを実行します。$ oc patch -n openshift-cnv \ cm kubevirt-storage-class-defaults \ -p '{"data":{"'$<STORAGE_CLASS>'.accessMode":"ReadWriteMany"}}'