2.11. ネットワークのセキュリティー保護


ネットワークセキュリティーは、複数のレベルで管理できます。Pod レベルでは、ネットワーク namespace はネットワークアクセスを制限することで、コンテナーが他の Pod やホストシステムを認識できないようにすることができます。ネットワークポリシーにより、拒否している接続の許可について制御することができます。コンテナー化されたアプリケーションに対する ingress および egress トラフィックを管理することができます。

2.11.1. ネットワーク namespace の使用

OpenShift Container Platform はソフトウェア定義ネットワーク (SDN) を使用して、クラスター全体でのコンテナー間の通信を可能にする統一クラスターネットワークを提供します。

ネットワークポリシーモードは、デフォルトで他の Pod およびネットワークエンドポイントからプロジェクトのすべての Pod にアクセスできるようにします。プロジェクトで 1 つ以上の Pod を分離するには、そのプロジェクトで NetworkPolicy オブジェクトを作成し、許可する着信接続を指定します。マルチテナントモードを使用すると、Pod およびサービスのプロジェクトレベルの分離を実行できます。

2.11.2. ネットワークポリシーを使用した Pod の分離

ネットワークポリシー を使用して、同じプロジェクトの Pod を相互に分離することができます。ネットワークポリシーでは、Pod へのネットワークアクセスをすべて拒否し、Ingress コントローラーの接続のみを許可したり、他のプロジェクトの Pod からの接続を拒否したり、ネットワークの動作についての同様のルールを設定したりできます。

2.11.3. 複数の Pod ネットワークの使用

実行中の各コンテナーには、デフォルトでネットワークインターフェイスが 1 つだけあります。Multus CNI プラグインを使用すると、複数の CNI ネットワークを作成し、それらのネットワークのいずれかを Pod に割り当てることができます。このようにして、プライベートデータをより制限されたネットワークに分離し、各ノードに複数のネットワークインターフェイスを持たせることができます。

2.11.4. アプリケーションの分離

OpenShift Container Platform では、ユーザー、チーム、アプリケーション、および環境を非グローバルリソースから分離するマルチテナントのクラスターを作成するために、単一のクラスター上でネットワークのトラフィックをセグメント化することができます。

2.11.5. Ingress トラフィックのセキュリティー保護

OpenShift Container Platform クラスター外から Kubernetes サービスへのアクセスを設定する方法に関連し、セキュリティー上の影響についての多数の考慮点があります。Ingress ルーティングでは、HTTP および HTTPS ルートを公開するほか、NodePort または LoadBalancer Ingress タイプを設定できます。NodePort は、それぞれのクラスターワーカーからアプリケーションのサービス API オブジェクトを公開します。LoadBalancer を使用すると、外部ロードバランサーを OpenShift Container Platform クラスターの関連付けられたサービス API オブジェクトに割り当てることができます。

2.11.6. Egress トラフィックのセキュリティー保護

OpenShift Container Platform は、ルーターまたはファイアウォールのいずれかを使用して Egress トラフィックを制御する機能を提供します。たとえば、IP のホワイトリストを使用して、データベースのアクセスを制御できます。クラスター管理者は、1 つ以上の egress IP アドレスを OpenShift Container Platform SDN ネットワークプロバイダーのプロジェクトに割り当てることができます。同様に、クラスター管理者は egress ファイアウォールを使用して、egress トラフィックが OpenShift Container Platform クラスター外に送信されないようにできます。

固定 egress IP アドレスを割り当てることで、すべての送信トラフィックを特定プロジェクトのその IP アドレスに割り当てることができます。egress ファイアウォールを使用すると、Pod が外部ネットワークに接続されないようにしたり、Pod が内部ネットワークに接続されないようにするか、または Pod の特定の内部サブネットへのアクセスを制限したりできます。

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