42.6. OOM による強制終了の診断
OpenShift Container Platform は、コンテナーのすべてのプロセスのメモリー使用量の合計がメモリー制限を超えるか、またはノードのメモリーを使い切られるなどの深刻な状態が生じる場合にコンテナーのプロセスを強制終了する場合があります。
プロセスが OOM によって強制終了される場合、コンテナーがすぐに終了する場合もあれば、終了しない場合もあります。コンテナーの PID 1 プロセスが SIGKILL を受信する場合、コンテナーはすぐに終了します。それ以外の場合、コンテナーの動作は他のプロセスの動作に依存します。
コンテナーがすぐに終了しない場合、OOM による強制終了は以下のように検出できます。
- コンテナーのプロセスは SIGKILL シグナルを受信したことを示すコード 137 で終了する。
-
/sys/fs/cgroup/memory/memory.oom_control
の oom_kill カウンターの増分が確認されます。
$ grep '^oom_kill ' /sys/fs/cgroup/memory/memory.oom_control oom_kill 0 $ sed -e '' </dev/zero # provoke an OOM kill Killed $ echo $? 137 $ grep '^oom_kill ' /sys/fs/cgroup/memory/memory.oom_control oom_kill 1
Pod の 1 つ以上のプロセスが OOM で強制終了され、Pod がこれに続いて終了する場合 (即時であるかどうかは問わない)、フェーズは Failed、理由は OOMKilled になります。OOM で強制終了された Pod は restartPolicy
の値によって再起動する場合があります。再起動されない場合は、ReplicationController などのコントローラーが Pod の失敗したステータスを認識し、古い Pod に置き換わる新規 Pod を作成します。
再起動されない場合、Pod のステータスは以下のようになります。
$ oc get pod test NAME READY STATUS RESTARTS AGE test 0/1 OOMKilled 0 1m $ oc get pod test -o yaml ... status: containerStatuses: - name: test ready: false restartCount: 0 state: terminated: exitCode: 137 reason: OOMKilled phase: Failed
再起動される場合、そのステータスは以下のようになります。
$ oc get pod test NAME READY STATUS RESTARTS AGE test 1/1 Running 1 1m $ oc get pod test -o yaml ... status: containerStatuses: - name: test ready: true restartCount: 1 lastState: terminated: exitCode: 137 reason: OOMKilled state: running: phase: Running