第5章 Network Observability Operator の設定
Flow Collector API リソースを更新して、Network Observability Operator とそのマネージドコンポーネントを設定できます。Flow Collector は、インストール中に明示的に作成されます。このリソースはクラスター全体で動作するため、単一の FlowCollector
のみが許可され、cluster
という名前を付ける必要があります。
5.1. FlowCollector リソースを表示する
OpenShift Container Platform Web コンソールで YAML を直接表示および編集できます。
手順
-
Web コンソールで、Operators
Installed Operators に移動します。 - NetObserv Operator の Provided APIs 見出しの下で、Flow Collector を選択します。
-
cluster を選択し、YAML タブを選択します。そこで、
FlowCollector
リソースを変更して Network Observability Operator を設定できます。
以下の例は、OpenShift Container Platform Network Observability Operator のサンプル FlowCollector
リソースを示しています。
FlowCollector
リソースのサンプル
apiVersion: flows.netobserv.io/v1beta1 kind: FlowCollector metadata: name: cluster spec: namespace: netobserv deploymentModel: DIRECT agent: type: EBPF 1 ebpf: sampling: 50 2 logLevel: info privileged: false resources: requests: memory: 50Mi cpu: 100m limits: memory: 800Mi processor: logLevel: info resources: requests: memory: 100Mi cpu: 100m limits: memory: 800Mi conversationEndTimeout: 10s logTypes: FLOWS 3 conversationHeartbeatInterval: 30s loki: 4 url: 'https://loki-gateway-http.netobserv.svc:8080/api/logs/v1/network' statusUrl: 'https://loki-query-frontend-http.netobserv.svc:3100/' authToken: FORWARD tls: enable: true caCert: type: configmap name: loki-gateway-ca-bundle certFile: service-ca.crt namespace: loki-namespace # 5 consolePlugin: register: true logLevel: info portNaming: enable: true portNames: "3100": loki quickFilters: 6 - name: Applications filter: src_namespace!: 'openshift-,netobserv' dst_namespace!: 'openshift-,netobserv' default: true - name: Infrastructure filter: src_namespace: 'openshift-,netobserv' dst_namespace: 'openshift-,netobserv' - name: Pods network filter: src_kind: 'Pod' dst_kind: 'Pod' default: true - name: Services network filter: dst_kind: 'Service'
- 1
- エージェント仕様
spec.agent.type
はEBPF
でなければなりません。eBPF は、OpenShift Container Platform でサポートされる唯一のオプションです。 - 2
- サンプリング仕様
spec.agent.ebpf.sampling
を設定して、リソースを管理できます。サンプリング値が低いと、大量の計算、メモリー、およびストレージリソースが消費される可能性があります。これは、サンプリング比の値を指定することで軽減できます。値 100 は、100 ごとに 1 つのフローがサンプリングされることを意味します。0 または 1 の値は、すべてのフローがキャプチャーされることを意味します。値が低いほど、返されるフローが増加し、派生メトリクスの精度が向上します。デフォルトでは、eBPF サンプリングは値 50 に設定されているため、50 ごとに 1 つのフローがサンプリングされます。より多くのサンプルフローは、より多くのストレージが必要になることにも注意してください。デフォルト値から始めて経験的に調整し、クラスターが管理できる設定を決定することを推奨します。 - 3
- オプションの仕様
spec.processor.logTypes
、spec.processor.conversationHeartbeatInterval
、およびspec.processor.conversationEndTimeout
を設定して、会話追跡を有効にすることができます。有効にすると、Web コンソールで会話イベントをクエリーできるようになります。spec.processor.logTypes
の値は次のとおりです:FLOWS
CONVERSATIONS
、ENDED_CONVERSATIONS
、またはALL
。ストレージ要件はALL
で最も高く、ENDED_CONVERSATIONS
で最も低くなります。 - 4
- Loki 仕様である
spec.loki
は、Loki クライアントを指定します。デフォルト値は、Loki Operator のインストールセクションに記載されている Loki インストールパスと一致します。Loki の別のインストール方法を使用した場合は、インストールに適切なクライアント情報を指定します。 - 5
- 元の証明書は Network Observability インスタンスの namespace にコピーされ、更新が監視されます。指定しない場合、namespace はデフォルトで "spec.namespace" と同じになります。Loki を別の namespace にインストールすることを選択した場合は、
spec.loki.tls.caCert.namespace
フィールドにその namespace を指定する必要があります。同様に、Kafka を別の namespace にインストールした場合は、spec.exporters.kafka.tls.caCert.namespace
フィールドを指定できます。 - 6
spec.quickFilters
仕様は、Web コンソールに表示されるフィルターを定義します。Application
フィルターキー、src_namespace
およびdst_namespace
は否定 (!
) されているため、Application
フィルターは、openshift-
またはnetobserv
namespace から発信されて いない、または宛先がないすべてのトラフィックを表示します。詳細は、以下のクイックフィルターの設定を参照してください。
関連情報
会話追跡の詳細は、Working with conversations を参照してください。