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30.2. MetalLB Operator のインストール

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クラスター管理者は、Operator がクラスター上の MetalLB インスタンスのライフサイクルを管理できるようにする MetallB Operator を追加できます。

MetalLB および IP フェイルオーバーは互換性がありません。クラスターの IP フェイルオーバーを設定している場合、Operator をインストールする前に IP フェイルオーバーを削除する 手順を実行します。

30.2.1. Web コンソールを使用した OperatorHub からの MetalLB Operator のインストール

クラスター管理者は、OpenShift Container Platform Web コンソールを使用して MetalLB Operator をインストールできます。

前提条件

  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。

手順

  1. OpenShift Container Platform Web コンソールで、Operators OperatorHub ページに移動します。
  2. キーワードを Filter by keyword ボックスに入力するか、目的の Operator までスクロールします。たとえば、metallb と入力して MetalLB Operator を見つけます。

    また、インフラストラクチャー機能 でオプションをフィルターすることもできます。たとえば、非接続環境 (ネットワークが制限された環境ともしても知られる) で機能する Operator を表示するには、Disconnected を選択します。

  3. Install Operator ページで、デフォルトを受け入れて Install をクリックします。

検証

  1. インストールが正常に行われたことを確認するには、以下を実行します。

    1. Operators Installed Operators ページに移動します。
    2. Operator が openshift-operators の namespace 内に設置されていることと、その状態が Succeeded となっていることを確認してください。
  2. Operator が正常にインストールされない場合は、Operator のステータスを確認し、ログを確認してください。

    1. Operators Installed Operators ページに移動し、Status 列でエラーまたは失敗の有無を確認します。
    2. Workloads Podsページにナビゲートし、問題を報告している openshift-operators プロジェクトの Pod のログを確認します。

30.2.2. CLI を使用した OperatorHub からのインストール

OpenShift Container Platform Web コンソールを使用する代わりに、CLI を使用して OperatorHub から Operator をインストールできます。OpenShift CLI (oc) を使用して、MetalLB Operator をインストールできます。

CLI を使用する場合は、metallb-system namespace に Operator をインストールすることを推奨します。

前提条件

  • ベアメタルハードウェアにインストールされたクラスター。
  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。

手順

  1. 次のコマンドを入力して、MetalLB Operator の namespace を作成します。

    $ cat << EOF | oc apply -f -
    apiVersion: v1
    kind: Namespace
    metadata:
      name: metallb-system
    EOF
  2. namespace に Operator グループのカスタムリソースを作成します。

    $ cat << EOF | oc apply -f -
    apiVersion: operators.coreos.com/v1
    kind: OperatorGroup
    metadata:
      name: metallb-operator
      namespace: metallb-system
    EOF
  3. Operator グループが namespace にインストールされていることを確認します。

    $ oc get operatorgroup -n metallb-system

    出力例

    NAME               AGE
    metallb-operator   14m

  4. SubscriptionCR を作成します。

    1. Subscription CR を定義し、YAML ファイルを保存します (例: metallb-sub.yaml)。

      apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1
      kind: Subscription
      metadata:
        name: metallb-operator-sub
        namespace: metallb-system
      spec:
        channel: stable
        name: metallb-operator
        source: redhat-operators 1
        sourceNamespace: openshift-marketplace
      1
      redhat-operators 値を指定する必要があります。
    2. SubscriptionCR を作成するには、次のコマンドを実行します。

      $ oc create -f metallb-sub.yaml
  5. オプション: BGP および BFD メトリックが Prometheus に表示されるようにするには、次のコマンドのように namespace にラベルを付けることができます。

    $ oc label ns metallb-system "openshift.io/cluster-monitoring=true"

検証

検証手順は、MetallB Operator が metallb-system namespace にインストールされていることを前提としています。

  1. インストール計画が namespace にあることを確認します。

    $ oc get installplan -n metallb-system

    出力例

    NAME            CSV                                   APPROVAL    APPROVED
    install-wzg94   metallb-operator.4.11.0-nnnnnnnnnnnn   Automatic   true

    注記

    Operator のインストールには数秒かかる場合があります。

  2. Operator がインストールされていることを確認するには、以下のコマンドを入力します。

    $ oc get clusterserviceversion -n metallb-system \
      -o custom-columns=Name:.metadata.name,Phase:.status.phase

    出力例

    Name                                  Phase
    metallb-operator.4.11.0-nnnnnnnnnnnn   Succeeded

30.2.3. クラスターでの MetalLB の起動

Operator のインストール後に、MetalLB カスタムリソースの単一のインスタンスを設定する必要があります。カスタムリソースの設定後、Operator はクラスターで MetalLB を起動します。

前提条件

  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。
  • MetalLB Operator をインストールしている。

手順

この手順は、MetallB Operator が metallb-system namespace にインストールされていることを前提としています。Web コンソールを使用してインストールした場合は、namespace の代わりに openshift-operators を使用してください。

  1. MetalLB カスタムリソースの単一のインスタンスを作成します。

    $ cat << EOF | oc apply -f -
    apiVersion: metallb.io/v1beta1
    kind: MetalLB
    metadata:
      name: metallb
      namespace: metallb-system
    EOF

検証

MetalLB コントローラーのデプロイメントと、BareLB スピーカーのデーモンセットが実行していることを確認します。

  1. コントローラーのデプロイメントが稼働していることを検証します。

    $ oc get deployment -n metallb-system controller

    出力例

    NAME         READY   UP-TO-DATE   AVAILABLE   AGE
    controller   1/1     1            1           11m

  2. スピーカーに設定されているデーモンが実行されていることを検証します。

    $ oc get daemonset -n metallb-system speaker

    出力例

    NAME      DESIRED   CURRENT   READY   UP-TO-DATE   AVAILABLE   NODE SELECTOR            AGE
    speaker   6         6         6       6            6           kubernetes.io/os=linux   18m

    この出力例は、6 つの speaker Pod を示しています。クラスターの speaker Pod の数は出力例とは異なる場合があります。出力で各ノードの 1 つの Pod が表示されることを確認します。

30.2.3.1. speaker Pod の特定のノードへの限定

デフォルトでは、MetalLB Operator を使用して MetalLB を開始すると、Operator はクラスター内の各ノードでspeakerPod のインスタンスを開始します。ロードバランサーの IP アドレスをアドバタイズできるのは、speaker Pod を備えたノードのみです。ノードセレクターを使用して MetalLBカスタムリソースを設定し、speakerPod を実行するノードを指定できます。

speaker Pod を特定のノードに制限する最も一般的な理由として、特定のネットワークにネットワークインターフェイスがあるノードのみがロードバランサーの IP アドレスをアドバタイズするようにすることが挙げられます。ロードバランサーの IP アドレスの宛先として、speaker Pod が実行されているノードのみがアドバタイズされます。

speaker Pod を特定のノードに制限し、サービスの外部トラフィックポリシーにローカル を指定する場合は、サービスのアプリケーション Pod が同じノードにデプロイされていることを確認する必要があります。

speaker Pod をワーカーノードに制限する設定例

apiVersion: metallb.io/v1beta1
kind: MetalLB
metadata:
  name: metallb
  namespace: metallb-system
spec:
  nodeSelector:  <.>
    node-role.kubernetes.io/worker: ""
  speakerTolerations:   <.>
  - key: "Example"
    operator: "Exists"
    effect: "NoExecute"

<.> 設定例では、スピーカー Pod をワーカーノードに割り当てるように指定していますが、ノードまたは任意の有効なノードセレクターに割り当てたラベルを指定できます。<.> この設定例では、この容認がアタッチされている Pod は、operator を使用して キー 値と effect 値に一致するテイントを容認します。

spec.nodeSelectorフィールドを使用してマニフェストを適用した後に、oc get daemonset -n metallb-systemspeaker コマンドを使用して Operator がデプロイした Pod の数を確認できます。同様に、oc get node -l node-role.kubernetes.io/worker =のようなコマンドを使用して、ラベルに一致するノードを表示できます。

オプションで、アフィニティールールを使用して、ノードがどの speaker Pod をスケジュールするか、スケジュールしないかを制御することができます。また、容認の一覧を適用してこれらの Pod を制限することもできます。アフィニティールール、テイント、および容認の詳細は、追加のリソースを参照してください。

30.2.4. 関連情報

30.2.5. 次のステップ

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