第7章 Windows ノードのアップグレード
Windows Machine Config Operator (WMCO) をアップグレードすることで、Windows ノードに最新の更新が含まれることを確認できます。
7.1. Windows Machine Config Operator のアップグレード
現在のクラスターバージョンと互換性のある Windows Machine Config Operator (WMCO) の新規バージョンがリリースされると、Operator はアップグレードチャネル、および Operator Lifecycle Manager (OLM) を使用する際にインストールに使用されたサブスクリプションの承認ストラテジーに基づいてアップグレードされます。WMCO のアップグレードにより、Windows マシンの Kubernetes コンポーネントがアップグレードされます。
WMCO 6.0.0 は Docker の代わりに containerd をデフォルトのコンテナーランタイムとして使用するため、アップグレード中に行われる次の変更に注意してください。
マシンセットを使用して作成されたノードの場合:
-
すべての
machine
オブジェクトが削除され、Windows ノードのドレインおよび削除が実行されます。 - 新しい Windows ノードが作成されます。
- アップグレードされた WMCO は、containerd を使用して新規 Windows ノードをデフォルトランタイムとして設定します。
- 新規 Windows ノードが OpenShift Container Platform クラスターに参加した後に、Pod をそれらのノードにデプロイできます。
-
すべての
Bring-Your-Own-Host (BYOH) ノードの場合:
- WMCO によってインストールされた kubelet、kube-proxy、CNI および hybrid-overlay コンポーネントはすべてアンインストールされます。
- インスタンスの設定の一部として作成された Windows OS 固有の設定 (HNS ネットワークなど) は、削除または元に戻されます。
- WMCO は、containerd をデフォルトのランタイムとしてインストールし、kubelet、kube-proxy、CNI、およびハイブリッドオーバーレイコンポーネントを再インストールします。
- kubelet サービスが開始されます。
- 新規 Windows ノードが OpenShift Container Platform クラスターに参加した後に、Pod をそれらのノードにデプロイできます。
- Docker サービスが存在する場合は、引き続き実行されます。または、Docker を手動でアンインストールすることもできます。
WMCO の新規バージョンにアップグレードする場合でクラスターモニタリングを使用する必要がある場合は、WMCO namespace に openshift.io/cluster-monitoring=true
ラベルが必要です。ラベルを既存の WMCO namespace に追加し、すでに Windows ノードが設定されている場合は、WMCO Pod を再起動してモニタリンググラフを表示できるようにします。
中断なしのアップグレードの場合、WMCO は以前のバージョンの WMCO で設定された Windows マシンを中止し、現行バージョンを使用してそれらを再作成します。これは、Machine
オブジェクトを削除して実行されます。これにより、Windows ノードのドレイン (解放) および削除が実行されます。アップグレードを容易にするために、WMCO は設定されたすべてのノードにバージョンのアノテーションを追加します。アップグレード時に、バージョンのアノテーションで不一致があると、Windows マシンが削除され、再作成されます。アップグレード時のサービスの中断を最小限にするために、WMCO は一度に 1 つの Windows マシンのみを更新します。
WMCO は Kubernetes コンポーネントの更新のみを行い、Windows オペレーティングシステムの更新は行いません。仮想マシンの作成時に Windows イメージを指定できるため、更新されたイメージを指定できます。MachineSet
仕様でイメージ設定を変更して、更新された Windows イメージを指定できます。
Operator Lifecycle Manager (OLM) を使用した Operator のアップグレードの詳細は、インストールされた Operator のアップグレード を参照してください。