7.2. Ingress Controller シャーディングのルート作成
ルートを使用すると、URL でアプリケーションをホストできます。この場合、ホスト名は設定されず、ルートは代わりにサブドメインを使用します。サブドメインを指定すると、ルートを公開する Ingress Controller のドメインが自動的に使用されます。ルートが複数の Ingress Controller によって公開されている状況では、ルートは複数の URL でホストされます。
以下の手順では、例として hello-openshift
アプリケーションを使用して、Ingress Controller シャーディングのルートを作成する方法について説明します。
Ingress Controller のシャード化は、一連の Ingress Controller 間で着信トラフィックの負荷を分散し、トラフィックを特定の Ingress Controller に分離する際に役立ちます。たとえば、Company A のトラフィックをある Ingress Controller に指定し、Company B を別の Ingress Controller に指定できます。
前提条件
-
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。 - プロジェクト管理者としてログインしている。
- あるポートを公開する Web アプリケーションと、そのポートでトラフィックをリッスンする HTTP または TCP エンドポイントがある。
- シャーディング用に Ingress Controller を設定している。
手順
次のコマンドを実行して、
hello-openshift
というプロジェクトを作成します。$ oc new-project hello-openshift
以下のコマンドを実行してプロジェクトに Pod を作成します。
$ oc create -f https://raw.githubusercontent.com/openshift/origin/master/examples/hello-openshift/hello-pod.json
以下のコマンドを実行して、
hello-openshift
というサービスを作成します。$ oc expose pod/hello-openshift
hello-openshift-route.yaml
というルート定義を作成します。シャーディング用に作成されたルートの YAML 定義:
apiVersion: route.openshift.io/v1 kind: Route metadata: labels: type: sharded 1 name: hello-openshift-edge namespace: hello-openshift spec: subdomain: hello-openshift 2 tls: termination: edge to: kind: Service name: hello-openshift
次のコマンドを実行し、
hello-openshift-route.yaml
を使用してhello-openshift
アプリケーションへのルートを作成します。$ oc -n hello-openshift create -f hello-openshift-route.yaml
検証
次のコマンドを使用して、ルートのステータスを取得します。
$ oc -n hello-openshift get routes/hello-openshift-edge -o yaml
結果の
Route
リソースは次のようになります。出力例
apiVersion: route.openshift.io/v1 kind: Route metadata: labels: type: sharded name: hello-openshift-edge namespace: hello-openshift spec: subdomain: hello-openshift tls: termination: edge to: kind: Service name: hello-openshift status: ingress: - host: hello-openshift.<apps-sharded.basedomain.example.net> 1 routerCanonicalHostname: router-sharded.<apps-sharded.basedomain.example.net> 2 routerName: sharded 3