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2.3. プロキシー証明書

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目的

プロキシー証明書により、ユーザーは egress 接続の実行時にプラットフォームコンポーネントによって使用される 1 つ以上のカスタム認証局 (CA) 証明書を指定できます。

プロキシーオブジェクトの trustedCA フィールドは、ユーザーによって提供される信頼される認証局 (CA) バンドルを含む ConfigMap の参照です。このバンドルは Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) 信頼バンドルにマージされ、egress HTTPS 呼び出しを行うプラットフォームコンポーネントの信頼ストアに挿入されます。たとえば、image-registry-operator は外部イメージレジストリーを呼び出してイメージをダウンロードします。trustedCA が指定されていない場合、 RHCOS 信頼バンドルのみがプロキシーされる HTTPS 接続に使用されます。独自の証明書インフラストラクチャーを使用する場合は、カスタム CA 証明書を RHCOS 信頼バンドルに指定します。

trustedCA フィールドは、プロキシーバリデーターによってのみ使用される必要があります。バリデーターは、必要なキー ca-bundle.crt から証明書バンドルを読み取り、これを openshift-config-managed namespace の trusted-ca-bundle という名前の ConfigMap にコピーします。trustedCA によって参照される ConfigMap の namespace は openshift-config です。

apiVersion: v1
	kind: ConfigMap
 metadata:
	name: user-ca-bundle
	namespace: openshift-config
	data:
	  ca-bundle.crt: |
    -----BEGIN CERTIFICATE-----
    Custom CA certificate bundle.
    -----END CERTIFICATE-----

インストール時のプロキシー証明書の管理

インストーラー設定の additionalTrustBundle 値は、インストール時にプロキシー信頼 CA 証明書を指定するために使用されます。以下は例になります。

$ cat install-config.yaml
. . .
proxy:
  httpProxy: http://<HTTP_PROXY>
  httpsProxy: https://<HTTPS_PROXY>
additionalTrustBundle: |
    -----BEGIN CERTIFICATE-----
   <MY_HTTPS_PROXY_TRUSTED_CA_CERT>
    -----END CERTIFICATE-----
. . .

場所

ユーザーによって提供される信頼バンドルは ConfigMap として表現されます。ConfigMap は、egress HTTPS 呼び出しを行うプラットフォームコンポーネントのファイルシステムにマウントされます。通常、Operator は ConfigMap を /etc/pki/ca-trust/extracted/pem/tls-ca-bundle.pem にマウントしますが、これはプロキシーでは必要ありません。プロキシーは HTTPS 接続を変更したり、検査したりできます。いずれの場合も、プロキシーは接続用の新規証明書を生成して、これに署名する必要があります。

完全なプロキシーサポートとは、指定されたプロキシーに接続し、生成した署名を信頼することを指します。そのため、信頼されたルートに接続しているいずれの証明書チェーンも信頼されるように、ユーザーがその信頼されたルートを指定する必要があります。

RHCOS 信頼バンドルを使用している場合、CA 証明書を /etc/pki/ca-trust/source/anchors に配置します。

詳細は、Red Hat Enterprise Linux ドキュメントの「共有システム証明書の使用」を参照してください。

有効期限

ユーザーは、ユーザーによって提供される信頼バンドルの有効期限を設定します。

デフォルトの有効期限は CA 証明書自体で定義されます。この設定は、OpenShift Container Platform または RHCOS で使用する前に、CA 管理者が証明書に対して行います。

注記

Red Hat では、CA の有効期限が切れるタイミングを監視しません。ただし、CA の有効期間は長く設定されるため、通常問題は生じません。ただし、信頼バンドルを定期的に更新する必要がある場合があります。

サービス

デフォルトで、egress HTTPS 呼び出しを行うすべてのプラットフォームコンポーネントは RHCOS 信頼バンドルを使用します。trustedCA が定義される場合、これも使用されます。

RHCOS ノードで実行されているすべてのサービスは、ノードの信頼バンドルを使用できます。

管理

これらの証明書は、ユーザーではなく、システムによって管理されます。

カスタマイズ

ユーザーによって提供される信頼バンドルを更新するには、以下のいずれかを実行します。

  • trustedCA で参照される ConfigMap の PEM でエンコードされた証明書の更新
  • 新しい信頼バンドルが含まれる namespace openshift-config での ConfigMap の作成、および新規 ConfigMap の名前を参照できるようにするための trustedCA の更新

CA 証明書を RHCOS 信頼バンドルに書き込むメカニズムは、MachineConfig を使用して行われるその他のファイルの RHCOS への書き込みと全く同じです。Machine Config Operator (MCO) が新規 CA 証明書が含まれる新規 MachineConfig を適用すると、ノードは再起動されます。次回の起動時に、サービス coreos-update-ca-trust.service は RHCOS ノードで実行されます。これにより、新規 CA 証明書で信頼バンドルが自動的に更新されます。以下は例になります。

apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
kind: MachineConfig
metadata:
  labels:
    machineconfiguration.openshift.io/role: worker
  name: 50-examplecorp-ca-cert
spec:
  config:
    ignition:
      version: 2.2.0
    storage:
      files:
      - contents:
          source: data:text/plain;charset=utf-8;base64,LS0tLS1CRUdJTiBDRVJUSUZJQ0FURS0tLS0tCk1JSUVORENDQXh5Z0F3SUJBZ0lKQU51bkkwRDY2MmNuTUEwR0NTcUdTSWIzRFFFQkN3VUFNSUdsTVFzd0NRWUQKV1FRR0V3SlZVekVYTUJVR0ExVUVDQXdPVG05eWRHZ2dRMkZ5YjJ4cGJtRXhFREFPQmdOVkJBY01CMUpoYkdWcApBMmd4RmpBVUJnTlZCQW9NRFZKbFpDQklZWFFzSUVsdVl5NHhFekFSQmdOVkJBc01DbEpsWkNCSVlYUWdTVlF4Ckh6QVpCZ05WQkFNTUVsSmxaQ0JJWVhRZ1NWUWdVbTl2ZENCRFFURWhNQjhHQ1NxR1NJYjNEUUVKQVJZU2FXNW0KWGpDQnBURUxNQWtHQTFVRUJoTUNWVk14RnpBVkJnTlZCQWdNRGs1dmNuUm9JRU5oY205c2FXNWhNUkF3RGdZRApXUVFIREFkU1lXeGxhV2RvTVJZd0ZBWURWUVFLREExU1pXUWdTR0YwTENCSmJtTXVNUk13RVFZRFZRUUxEQXBTCkFXUWdTR0YwSUVsVU1Sc3dHUVlEVlFRRERCSlNaV1FnU0dGMElFbFVJRkp2YjNRZ1EwRXhJVEFmQmdrcWhraUcKMHcwQkNRRVdFbWx1Wm05elpXTkFjbVZrYUdGMExtTnZiVENDQVNJd0RRWUpLb1pJaHZjTkFRRUJCUUFEZ2dFUApCRENDQVFvQ2dnRUJBTFF0OU9KUWg2R0M1TFQxZzgwcU5oMHU1MEJRNHNaL3laOGFFVHh0KzVsblBWWDZNSEt6CmQvaTdsRHFUZlRjZkxMMm55VUJkMmZRRGsxQjBmeHJza2hHSUlaM2lmUDFQczRsdFRrdjhoUlNvYjNWdE5xU28KSHhrS2Z2RDJQS2pUUHhEUFdZeXJ1eTlpckxaaW9NZmZpM2kvZ0N1dDBaV3RBeU8zTVZINXFXRi9lbkt3Z1BFUwpZOXBvK1RkQ3ZSQi9SVU9iQmFNNzYxRWNyTFNNMUdxSE51ZVNmcW5obzNBakxRNmRCblBXbG82MzhabTFWZWJLCkNFTHloa0xXTVNGa0t3RG1uZTBqUTAyWTRnMDc1dkNLdkNzQ0F3RUFBYU5qTUdFd0hRWURWUjBPQkJZRUZIN1IKNXlDK1VlaElJUGV1TDhacXczUHpiZ2NaTUI4R0ExVWRJd1FZTUJhQUZIN1I0eUMrVWVoSUlQZXVMOFpxdzNQegpjZ2NaTUE4R0ExVWRFd0VCL3dRRk1BTUJBZjh3RGdZRFZSMFBBUUgvQkFRREFnR0dNQTBHQ1NxR1NJYjNEUUVCCkR3VUFBNElCQVFCRE52RDJWbTlzQTVBOUFsT0pSOCtlbjVYejloWGN4SkI1cGh4Y1pROGpGb0cwNFZzaHZkMGUKTUVuVXJNY2ZGZ0laNG5qTUtUUUNNNFpGVVBBaWV5THg0ZjUySHVEb3BwM2U1SnlJTWZXK0tGY05JcEt3Q3NhawpwU29LdElVT3NVSks3cUJWWnhjckl5ZVFWMnFjWU9lWmh0UzV3QnFJd09BaEZ3bENFVDdaZTU4UUhtUzQ4c2xqCjVlVGtSaml2QWxFeHJGektjbGpDNGF4S1Fsbk92VkF6eitHbTMyVTB4UEJGNEJ5ZVBWeENKVUh3MVRzeVRtZWwKU3hORXA3eUhvWGN3bitmWG5hK3Q1SldoMWd4VVp0eTMKLS0tLS1FTkQgQ0VSVElGSUNBVEUtLS0tLQo=
        filesystem: root
        mode: 0644
        path: /etc/pki/ca-trust/source/anchors/examplecorp-ca.crt

マシンの信頼ストアは、ノードの信頼ストアの更新もサポートする必要があります。

更新

RHCOS ノードで証明書を自動更新できる Operator はありません。

注記

Red Hat では、CA の有効期限が切れるタイミングを監視しません。ただし、CA の有効期間は長く設定されるため、通常問題は生じません。ただし、信頼バンドルを定期的に更新する必要がある場合があります。

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