6.4. イメージストリームタグ
イメージストリームタグは、イメージストリームのイメージに対する名前付きポインターです。これは istag として省略されることが多くあります。イメージストリームタグは、所定のイメージストリームおよびタグのイメージを参照または取得するために使用されます。
イメージストリームタグは、ローカルの、または外部で管理されるイメージを参照できます。これには、タグが参照したすべてのイメージのスタックとして表されるイメージの履歴が含まれます。新規または既存のイメージが特定のイメージストリームタグでタグ付けされる場合はいつでも、これは履歴スタックの最初の位置に置かれます。これまで先頭の位置を占めていたイメージは 2 番目の位置などに置かれます。これにより、タグを過去のイメージに再び参照させるよう簡単にロールバックできます。
以下のイメージストリームタグは、イメージストリームオブジェクトからのものです。
履歴内に 2 つのイメージを持つイメージストリームタグ
tags: - items: - created: 2017-09-02T10:15:09Z dockerImageReference: 172.30.56.218:5000/test/origin-ruby-sample@sha256:47463d94eb5c049b2d23b03a9530bf944f8f967a0fe79147dd6b9135bf7dd13d generation: 2 image: sha256:909de62d1f609a717ec433cc25ca5cf00941545c83a01fb31527771e1fab3fc5 - created: 2017-09-29T13:40:11Z dockerImageReference: 172.30.56.218:5000/test/origin-ruby-sample@sha256:909de62d1f609a717ec433cc25ca5cf00941545c83a01fb31527771e1fab3fc5 generation: 1 image: sha256:47463d94eb5c049b2d23b03a9530bf944f8f967a0fe79147dd6b9135bf7dd13d tag: latest
イメージストリームタグは永続 タグまたは 追跡 タグにすることができます。
- 永続タグ は、Python 3.5 などの特定バージョンのイメージを参照するバージョン固有のタグです。
追跡タグ は別のイメージストリームタグをフォローする参照タグで、シンボリックリンクのように、フォローするイメージを変更するために今後更新される可能性があります。このような新規レベルでは後方互換性が確保されない点に注意してください。
たとえば、OpenShift Container Platform に同梱される
latest
イメージストリームタグは追跡タグです。これは、latest
イメージストリームタグのコンシューマーが、新規レベルが利用可能になると、イメージで提供されるフレームワークの最新レベルに更新されることを意味します。v3.10
へのlatest
イメージストリームタグは、いつでもv3.11
に変更される可能性があります。これらのlatest
イメージストリームタグは Dockerlatest
タグと異なる動作をすることに注意してください。この場合、latest
イメージストリームタグは Docker リポジトリーの最新イメージを参照しません。これは別のイメージストリームタグを参照し、これはイメージの最新バージョンではない可能性があります。たとえば、latest
イメージストリームタグがイメージのv3.10
を参照する場合、3.11
バージョンがリリースされてもlatest
タグはv3.11
に自動的に更新されず、これがv3.11
イメージストリームタグを参照するように手動で更新されるまでv3.10
を参照したままになります。注記追跡タグは単一のイメージストリームに制限され、他のイメージストリームを参照できません。
各自のニーズに合わせて独自のイメージストリームタグを作成できます。
イメージストリームタグは、コロンで区切られた、イメージストリームの名前とタグで構成されています。
<imagestream name>:<tag>
たとえば、上記のイメージストリームオブジェクトのサンプルで sha256:47463d94eb5c049b2d23b03a9530bf944f8f967a0fe79147dd6b9135bf7dd13d
イメージを参照するには、イメージストリームタグは以下のようになります。
origin-ruby-sample:latest