第10章 ネットワークが制限された環境での Operator Lifecycle Manager の使用
OpenShift Container Platform がネットワークが制限された環境 (非接続クラスターとしても知られる) にインストールされている場合、Operator Lifecycle Manager (OLM) では、デフォルトの OperatorHub ソースでは完全なインターネット接続が必要であるため、デフォルトの OperatorHub ソースを使用できなくなります。クラスター管理者はこれらのデフォルトソースを無効にして、ローカルミラーを作成し、OLM がローカルソースから Operator をインストールし、管理するようにできます。
OLM はローカルソースから Operator を管理できますが、指定された Operator がネットワークが制限された環境で正常に実行されるかどうかは Operator 自体に依存します。以下は、Operator の特長です。
-
関連するイメージ、または Operator がそれらの機能を実行するために必要となる可能性のある他のコンテナーイメージを ClusterServiceVersion (CSV) オブジェクトの
relatedImages
パラメーターで一覧表示します。 - 指定されたすべてのイメージを、タグではなくダイジェスト (SHA) で参照します。
非接続モードでの実行をサポートする Red Hat Operator の一覧については、以下の Red Hat ナレッジベースの記事を参照してください。
10.1. Operator カタログイメージについて
Operator Lifecycle Manager (OLM) は常に Operator カタログの最新バージョンから Operator をインストールします。OpenShift Container Platform 4.3 の時点で、Red Hat が提供する Operator は、quay.io から Quay App Registry カタログ経由で配布されます。
カタログ | 説明 |
---|---|
| Red Hat によってパッケージ化され、出荷される Red Hat 製品のパブリックカタログ。Red Hat によってサポートされます。 |
| 大手独立系ソフトウェアベンダー (ISV) の製品のパブリックカタログ。Red Hat は ISV とのパートナーシップにより、パッケージ化および出荷を行います。ISV によってサポートされます。 |
| operator-framework/community-operators GitHub リポジトリーで関連するエンティティーによってメンテナンスされる、オプションで表示可能になるソフトウェアのパブリックカタログ。正式なサポートはありません。 |
カタログが更新されると、Operator の最新バージョンが変更され、それ以前のバージョンが削除または変更される可能性があります。この動作により、再現可能なインストールを維持することが徐々に難しくなる可能性があります。さらに OLM がネットワークが制限された環境の OpenShift Container Platform クラスターで実行される場合、quay.io からカタログに直接アクセスすることはできません。
oc adm catalog build
コマンドを使用して、クラスター管理者は Operator カタログイメージを作成できます。以下は Operator カタログイメージの説明です。
- App Registry タイプカタログのコンテンツの特定の時点のエクスポート。
- App Registry カタログをコンテナーイメージタイプカタログに変換した結果。
- イミュータブルなアーティファクト。
Operator カタログイメージを作成する方法は、前述の問題を引き起こさずにこのコンテンツを使用できる簡単な方法です。