4.10. Machine Config Daemon メトリクス
Machine Config Daemon は Machine Config Operator の一部です。これはクラスター内のすべてのノードで実行されます。Machine Config Daemon の目的は、ノードの設定変更および更新を管理することにあります。
4.10.1. Machine Config Daemon メトリクス
OpenShift Container Platform 4.3 以降、Machine Config Daemon はメトリクスのセットを提供します。これらのメトリクスには、Prometheus クラスターモニタリングスタックを使用してアクセスできます。
以下の表では、これらのメトリクスのセットについて説明しています。
Name
および Description
列の *
のマークが付いたメトリクスは、パフォーマンスの問題を引き起こす可能性がある重大なエラーを示しています。このような問題により、更新およびアップグレードが続行されなくなる可能性があります。
一部のエントリーには特定のログを取得するコマンドが含まれていますが、最も包括的なログのセットは、oc adm must-gather
コマンドを使用して利用できます。
名前 | フォーマット | 説明 | 備考 |
---|---|---|---|
mcd_host_os_and_version | []string{"os", "version"} | RHCOS や RHEL など、MCD が実行されている OS を示します。RHCOS の場合、バージョンは指定されます。 | |
ssh_accessed | counter | ノードへの SSH 認証に成功した数を表示します。 | ゼロ以外の値は、いずれかのユーザーがノードに手動で変更した可能性があることを示しています。このような変更により、ディスクの状態とマシン設定で定義される状態の差異により、調整不可能なエラーが発生する可能性があります。 |
mcd_drain* | {"drain_time", "err"} | ドレイン (解放) の失敗時に受信されるエラーをログに記録します。* |
ドレイン (解放)が成功するには、複数回試行する必要がある可能性があり、ターミナルでは、ドレイン (解放) に失敗すると更新を続行できなくなります。ドレイン (解放) にかかる時間を示す 詳細な調査を実行するには、以下を実行してログを表示します。
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mcd_pivot_err* | []string{"pivot_target", "err"} | ピボットで発生するログ。* | ピボットのエラーにより、OS のアップグレードを続行できなくなる可能性があります。 詳細な調査を行うには、以下のコマンドを実行してノードにアクセスし、そのすべてのログを表示します。
または、以下のコマンドを実行して、
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mcd_state | []string{"state", "reason"} | 指定ノードの Machine Config Daemon の状態。状態のオプションとして、「Done」、「Working」、および「Degraded」があります。「Degraded」の場合は、理由も含まれます。 | 詳細な調査を実行するには、以下を実行してログを表示します。
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mcd_kubelet_state* | []string{"err"} | kubelet の正常性についての失敗をログに記録します。* | これは、失敗数が 0 で空になることが予想されます。失敗数が 2 を超えると、しきい値を超えたことを示すエラーが出されます。これは kubelet の正常性に関連した問題の可能性を示します。 詳細な調査を行うには、以下のコマンドを実行してノードにアクセスし、そのすべてのログを表示します。
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mcd_reboot_err* | []string{"message", "err"} | 再起動の失敗と対応するエラーをログに記録します。* | これは空になることが予想されますが、これは再起動が成功したことを示します。 詳細な調査を実行するには、以下を実行してログを表示します。
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mcd_update_state | []string{"config", "err"} | 設定更新の成功または失敗、および対応するエラーをログに記録します。 |
予想される値は 詳細な調査を実行するには、以下を実行してログを表示します。
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追加リソース
- Prometheus クラスターモニタリングスタックについてのドキュメントを参照してください。
- クラスターに関するデータの収集についてのドキュメントを参照してください。