第10章 受付プラグイン
受付プラグインは、OpenShift Container Platform の機能の調整に役立ちます。
10.1. 受付プラグインについて
受付プラグインは、マスター API へのリクエストをインターセプトして、リソースリクエストを検証します。リクエストが認証および認可された後、受付プラグインは、関連するポリシーが遵守されていることを確認します。受付プラグインは、たとえばセキュリティーポリシー、リソース制限、設定要件を適用するためによく使用されます。
受付プラグインは受付チェーン (admission chain) として順番に実行されます。シーケンス内の受付プラグインが要求を拒否すると、チェーン全体が中止され、エラーが返されます。
OpenShift Container Platform には、各リソースタイプについて有効にされている受付プラグインのデフォルトセットがあります。それらはマスターが適切に機能するために必要です。受付プラグインは、それらが対応していないリソースを無視します。
デフォルト以外にも、受付チェーンは、カスタム Webhook サーバーを呼び出す Webhook 受付プラグインを介して動的に拡張できます。Webhook 受付プラグインには、変更用の受付プラグインと検証用の受付プラグインの 2 種類があります。変更用の受付プラグインが最初に実行され、リソースの変更および要求の検証の両方が可能です。検証用の受付プラグインは要求を検証し、変更用の受付プラグインによってトリガーされた変更も検証できるように変更用の受付プラグインの後に実行されます。
変更用の受付プラグインを使用して Webhook サーバーを呼び出すと、ターゲットオブジェクトに関連するリソースに影響を与える可能性があります。このような場合に、最終結果が想定通りであることを検証するためにいくつかの手順を実行する必要があります。
動的な受付クラスターはコントロールプレーンの操作に影響するため、これは注意して使用する必要があります。OpenShift Container Platform 4.15 の Webhook 受付プラグインを使用して Webhook サーバーを呼び出す場合は、変更による影響についての情報を十分に確認し、それらの影響の有無についてテストするようにしてください。要求が受付チェーン全体を通過しない場合は、リソースを変更前の元の状態に復元する手順を追加します。