9.3. cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のインストール


cert-manager Operator for Red Hat OpenShift は、デフォルトでは OpenShift Container Platform にインストールされません。Web コンソールを使用して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift をインストールできます。

9.3.1. cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のインストール

9.3.1.1. Web コンソールを使用した cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のインストール

Web コンソールを使用して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift をインストールできます。

前提条件

  • cluster-admin 権限でクラスターにアクセスできる。
  • OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。

手順

  1. OpenShift Container Platform Web コンソールにログインします。
  2. Operators OperatorHub に移動します。
  3. フィルターボックスに cert-manager Operator for Red Hat OpenShift と入力します。
  4. cert-manager Operator for Red Hat OpenShift を選択します。
  5. Version ドロップダウンリストから cert-manager Operator for Red Hat OpenShift バージョンを選択し、Install をクリックします。

    注記

    サポートされる cert-manager Operator for Red Hat OpenShift バージョンについては、以下の「関連情報」セクションを参照してください。

  6. Install Operator ページで以下を行います。

    1. 必要に応じて、更新チャネル を更新します。チャネルはデフォルトで stable-v1 に設定されます。これに設定すると、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の最新の安定版リリースがインストールされます。
    2. オペレーターの Installed Namespace を選択します。デフォルトの Operator namespace は cert-manager-operator です。

      cert-manager-operator namespace は、存在しない場合、作成されます。

    3. Update approval strategy を選択します。

      • Automatic ストラテジーにより、Operator Lifecycle Manager (OLM) は新規バージョンが利用可能になると Operator を自動的に更新できます。
      • Manual ストラテジーには、Operator の更新を承認するための適切な認証情報を持つユーザーが必要です。
    4. Install をクリックします。

検証

  1. Operators Installed Operators に移動します。
  2. cert-manager Operator for Red Hat OpenShift が、cert-manager-operator namespace に ステータス Succeeded でリストされていることを確認します。
  3. 次のコマンドを入力して、cert-manager Pod が動作していることを確認します。

    $ oc get pods -n cert-manager

    出力例

    NAME                                       READY   STATUS    RESTARTS   AGE
    cert-manager-bd7fbb9fc-wvbbt               1/1     Running   0          3m39s
    cert-manager-cainjector-56cc5f9868-7g9z7   1/1     Running   0          4m5s
    cert-manager-webhook-d4f79d7f7-9dg9w       1/1     Running   0          4m9s

    cert-manager Operator for Red Hat OpenShift は、cert-manager Pod が起動して実行された後でなければ使用できません。

9.3.1.2. CLI を使用した cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のインストール

前提条件

  • cluster-admin 権限でクラスターにアクセスできる。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、cert-manager-operator という名前の新規プロジェクトを作成します。

    $ oc new-project cert-manager-operator
  2. OperatorGroup オブジェクトを作成します。

    1. 以下の内容で YAML ファイル (例: operatorGroup.yaml) を作成します。

      apiVersion: operators.coreos.com/v1
      kind: OperatorGroup
      metadata:
        name: openshift-cert-manager-operator
        namespace: cert-manager-operator
      spec:
        targetNamespaces:
        - "cert-manager-operator"
    2. 以下のコマンドを実行して OperatorGroup オブジェクトを作成します。

      $ oc create -f operatorGroup.yaml
  3. Subscription オブジェクトを作成します。

    1. Subscription オブジェクトを定義する YAML ファイル (例: subscription.yaml) を作成します。

      apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1
      kind: Subscription
      metadata:
        name: openshift-cert-manager-operator
        namespace: cert-manager-operator
      spec:
        channel: stable-v1
        name: openshift-cert-manager-operator
        source: redhat-operators
        sourceNamespace: openshift-marketplace
        installPlanApproval: Automatic
        startingCSV: cert-manager-operator.v1.13.0
    2. 以下のコマンドを実行して Subscription オブジェクトを作成します。

      $ oc create -f subscription.yaml

検証

  1. 次のコマンドを実行して、OLM サブスクリプションが作成されていることを確認します。

    $ oc get subscription -n cert-manager-operator

    出力例

    NAME                              PACKAGE                           SOURCE             CHANNEL
    openshift-cert-manager-operator   openshift-cert-manager-operator   redhat-operators   stable-v1

  2. 次のコマンドを実行して、Operator が正常にインストールされているか確認します。

    $ oc get csv -n cert-manager-operator

    出力例

    NAME                            DISPLAY                                       VERSION   REPLACES                        PHASE
    cert-manager-operator.v1.13.0   cert-manager Operator for Red Hat OpenShift   1.13.0    cert-manager-operator.v1.12.1   Succeeded

  3. 次のコマンドを実行して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のステータスが Running であることを確認します。

    $ oc get pods -n cert-manager-operator

    出力例

    NAME                                                        READY   STATUS    RESTARTS   AGE
    cert-manager-operator-controller-manager-695b4d46cb-r4hld   2/2     Running   0          7m4s

  4. 次のコマンドを実行して、cert-manager Pod のステータスが Running であることを確認します。

    $ oc get pods -n cert-manager

    出力例

    NAME                                       READY   STATUS    RESTARTS   AGE
    cert-manager-58b7f649c4-dp6l4              1/1     Running   0          7m1s
    cert-manager-cainjector-5565b8f897-gx25h   1/1     Running   0          7m37s
    cert-manager-webhook-9bc98cbdd-f972x       1/1     Running   0          7m40s

9.3.2. cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の更新チャネルについて

更新チャネルは、クラスター内の cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のバージョンを宣言できるメカニズムです。cert-manager Operator for Red Hat OpenShift では、次の更新チャネルを使用できます。

  • stable-v1
  • stable-v1.y

9.3.2.1. stable-v1 チャネル

stable-v1 チャネルは、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift をインストールする際のデフォルトの推奨チャネルです。stable-v1 チャネルは、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の最新リリースバージョンをインストールおよび更新します。cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の最新の stable リリースを使用する場合は、stable-v1 チャネルを選択します。

stable-v1 チャネルでは、次の更新承認ストラテジーを使用できます。

自動
インストールされている cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の自動更新を選択した場合、新しいバージョンの cert-manager Operator for Red Hat OpenShift が stable-v1 チャネルで利用可能になります。Operator Lifecycle Manager (OLM) は、人間の介入なしに Operator の実行中のインスタンスを自動的にアップグレードします。
Manual
手動更新を選択した場合、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の新しいバージョンが利用可能になると、OLM は更新リクエストを作成します。クラスター管理者は、その更新リクエストを手動で承認して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift を新しいバージョンに更新する必要があります。

9.3.2.2. stable-v1.y チャネル

cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の y-stream バージョンは、stable-v1.10stable-v1.11stable-v1.12 などの stable-v1.y チャネルから更新をインストールします。y-stream バージョンを使用し、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の最新の z-stream バージョンを保つ場合は、stable-v1.y チャネルを選択します。

stable-v1.y チャネルでは、次の更新承認ストラテジーを使用できます。

自動
インストールされている cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の自動更新を選択した場合、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の新しい z-stream バージョンが stable-v1.y チャネルで利用可能になります。OLM は、人間の介入なしで Operator の実行中のインスタンスを自動的にアップグレードします。
Manual
手動更新を選択した場合、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift の新しいバージョンが利用可能になると、OLM は更新リクエストを作成します。クラスター管理者は、その更新リクエストを手動で承認して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift を新しい z-stream リリースバージョンに更新する必要があります。

9.3.3. 関連情報

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