15.2. AWS Wavelength Zones とエッジコンピュートプールについて


AWS Wavelength Zones 環境でのインフラストラクチャーの動作とクラスターの制限を理解するには、以降のセクションをお読みください。

15.2.1. AWS Wavelength Zones のクラスターの制限

デフォルトのインストール設定で Amazon Web Services (AWS) の Wavelength Zones にクラスターをデプロイする場合、いくつかの制限があります。

重要

次のリストは、事前設定された AWS ゾーンにクラスターをデプロイする場合の制限の詳細を示しています。

  • ゾーン内の Amazon EC2 インスタンスとリージョン内の Amazon EC2 インスタンス間の最大伝送単位 (MTU) は 1300 です。これにより、デプロイメントで使用されるネットワークプラグインに応じて、クラスター全体のネットワーク MTU が変わります。
  • Network Load Balancer (NLB)、Classic Load Balancer、Network Address Translation (NAT) ゲートウェイなどのネットワークリソースは、グローバルにサポートされていません。
  • AWS 上の OpenShift Container Platform クラスターの場合、AWS Elastic Block Storage (EBS) gp3 タイプのボリュームがノードボリュームのデフォルトであり、ストレージクラスのデフォルトです。このボリュームタイプは、ゾーンの場所ではグローバルに使用できません。デフォルトでは、ゾーン内で実行されるノードは、gp2 EBS ボリュームを使用してデプロイされます。ゾーンのノードにワークロードを作成する場合は、gp2-csi StorageClass パラメーターを設定する必要があります。

インストールプログラムで OpenShift Container Platform クラスターの Wavelength Zone サブネットを自動的に作成する場合、この方法に伴う固有の設定制限が適用されます。次の注記で、これらの制限の一部を詳しく説明します。その他の制限は、「インフラストラクチャーの前提条件」セクションに記載されている「Quotas and considerations for Wavelength Zones」ドキュメントをお読みください。

重要

OpenShift Container Platform クラスターのサブネットを自動的に作成するようにインストールプログラムを設定する場合は、次の設定制限が適用されます。

  • インストールプログラムは、AWS Wavelength Zones にプライベートサブネットを作成するときに、各サブネットをその親ゾーンのルートテーブルに関連付けます。この操作により、各プライベートサブネットが AWS リージョンの NAT ゲートウェイ経由で Egress トラフィックをインターネットにルーティングできるようになります。
  • クラスターのインストール時に親ゾーンのルートテーブルが存在しない場合、インストールプログラムは、プライベートサブネットを Amazon Virtual Private Cloud (VPC) 内の最初に使用可能なプライベートルートテーブルに関連付けます。このアプローチは、OpenShift Container Platform クラスター内の AWS Wavelength Zones サブネットに対してのみ有効です。

15.2.2. エッジコンピュートプールについて

エッジコンピュートノードは、AWS Wavelength Zones の場所で実行される taint されたコンピュートノードです。

Wavelength Zones を使用するクラスターをデプロイする場合は、次の点を考慮してください。

  • Wavelength Zones 内の Amazon EC2 インスタンスは、アベイラビリティーゾーン内の Amazon EC2 インスタンスよりも高コストです。
  • AWS Wavelength Zones で実行されているアプリケーションとエンドユーザーの間の遅延は低くなります。一部のワークロードでは、遅延の影響が発生します。たとえば、Wavelength Zones とアベイラビリティーゾーンの間で Ingress トラフィックが混在している場合などです。
重要

通常、Wavelength Zones 内の Amazon EC2 インスタンスとリージョン内の Amazon EC2 インスタンス間の最大伝送単位 (MTU) は 1300 です。クラスターネットワークの MTU は、オーバーヘッドを考慮して、常に EC2 の MTU よりも小さくする必要があります。具体的なオーバーヘッドは、ネットワークプラグインによって決まります。たとえば、OVN-Kubernetes のオーバーヘッドは 100 bytes です。

ネットワークプラグインは、IPsec などの追加機能を提供できます。MTU のサイズには、このような追加機能も影響します。

詳細は、AWS ドキュメントの How AWS Wavelength work を参照してください。

OpenShift Container Platform 4.12 で、リモートゾーンで使用するために設計された新しいコンピュートプールの エッジ が導入されました。エッジコンピュートプールの設定は、Wavelength Zones の場所間で共通です。Wavelength Zones リソース上の EC2 や EBS などのリソースのタイプとサイズの制限により、デフォルトのインスタンスタイプが従来のコンピュートプールと異なる場合があります。

Wavelength Zones の場所のデフォルト Elastic Block Store (EBS) は gp2 であり、非エッジコンピュートプールとは異なります。各 Wavelength Zones に使用される、エッジコンピュートプールのインスタンスタイプも、ゾーンのインスタンスオファリングに応じて、他のコンピュートプールと異なる場合があります。

エッジコンピュートプールは、開発者が AWS Wavelength Zones ノードにアプリケーションをデプロイするために使用できる新しいラベルを作成します。新しいラベルは次のとおりです。

  • node-role.kubernetes.io/edge=''
  • machine.openshift.io/zone-type=wavelength-zone
  • machine.openshift.io/zone-group=$ZONE_GROUP_NAME

デフォルトでは、エッジコンピュートプールのマシンセットは NoSchedule taint を定義して、Wavelength Zones インスタンスに他のワークロードが拡散するのを防ぎます。ユーザーは、Pod 仕様で toleration を定義している場合にのみユーザーワークロードを実行できます。

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