10.2. PolicyGenTemplate CR を使用して、ソース CR の内容を上書きする。


PolicyGenTemplate カスタムリソース (CR) を使用すると、ztp-site-generate コンテナーの GitOps プラグインで提供されるベースソース CR の上に追加の設定の詳細をオーバーレイできます。PolicyGenTemplate CR は、ベース CR の論理マージまたはパッチとして解釈できます。PolicyGenTemplate CR を使用して、ベース CR の単一フィールドを更新するか、ベース CR の内容全体をオーバーレイします。ベース CR にない値の更新やフィールドの挿入が可能です。

以下の手順例では、group-du-sno-ranGen.yaml ファイル内の PolicyGenTemplate CR に基づいて、参照設定用に生成された PerformanceProfile CR のフィールドを更新する方法を説明します。この手順を元に、PolicyGenTemplate の他の部分をお客様のご要望に応じて変更してください。

前提条件

  • カスタムサイトの設定データを管理する Git リポジトリーを作成している。リポジトリーはハブクラスターからアクセス可能で、Argo CD のソースリポジトリーとして定義されている必要があります。

手順

  1. 既存のコンテンツのベースラインソース CR を確認します。参照 PolicyGenTemplate CR に記載されているソース CR を GitOps Zero Touch Provisioning (ZTP) コンテナーから抽出し、確認すできます。

    1. /out フォルダーを作成します。

      $ mkdir -p ./out
    2. ソース CR を抽出します。

      $ podman run --log-driver=none --rm registry.redhat.io/openshift4/ztp-site-generate-rhel8:v4.15.1 extract /home/ztp --tar | tar x -C ./out
  2. ./out/source-crs/PerformanceProfile.yaml にあるベースライン PerformanceProfile CR を確認します。

    apiVersion: performance.openshift.io/v2
    kind: PerformanceProfile
    metadata:
      name: $name
      annotations:
        ran.openshift.io/ztp-deploy-wave: "10"
    spec:
      additionalKernelArgs:
      - "idle=poll"
      - "rcupdate.rcu_normal_after_boot=0"
      cpu:
        isolated: $isolated
        reserved: $reserved
      hugepages:
        defaultHugepagesSize: $defaultHugepagesSize
        pages:
          - size: $size
            count: $count
            node: $node
      machineConfigPoolSelector:
        pools.operator.machineconfiguration.openshift.io/$mcp: ""
      net:
        userLevelNetworking: true
      nodeSelector:
        node-role.kubernetes.io/$mcp: ''
      numa:
        topologyPolicy: "restricted"
      realTimeKernel:
        enabled: true
    注記

    ソース CR のフィールドで $... を含むものは、PolicyGenTemplate CR で提供されない場合、生成された CR から削除されます。

  3. group-du-sno-ranGen.yaml リファレンスファイルの PerformanceProfilePolicyGenTemplate エントリーを更新します。次の例の PolicyGenTemplate CR スタンザは、適切な CPU 仕様を提供し、hugepages 設定を設定し、globallyDisableIrqLoadBalancing を false に設定する新しいフィールドを追加しています。

    - fileName: PerformanceProfile.yaml
      policyName: "config-policy"
      metadata:
        name: openshift-node-performance-profile
      spec:
        cpu:
          # These must be tailored for the specific hardware platform
          isolated: "2-19,22-39"
          reserved: "0-1,20-21"
        hugepages:
          defaultHugepagesSize: 1G
          pages:
            - size: 1G
              count: 10
        globallyDisableIrqLoadBalancing: false
  4. Git で PolicyGenTemplate 変更をコミットし、GitOps ZTP argo CD アプリケーションによって監視される Git リポジトリーにプッシュします。

出力例

GitOps ZTP アプリケーションは、生成された PerformanceProfile CR を含む RHACM ポリシーを生成します。この CR の内容は、PolicyGenTemplatePerformanceProfile エントリーから metadataspec の内容をソース CR にマージすることで生成されます。作成される CR には以下のコンテンツが含まれます。

---
apiVersion: performance.openshift.io/v2
kind: PerformanceProfile
metadata:
    name: openshift-node-performance-profile
spec:
    additionalKernelArgs:
        - idle=poll
        - rcupdate.rcu_normal_after_boot=0
    cpu:
        isolated: 2-19,22-39
        reserved: 0-1,20-21
    globallyDisableIrqLoadBalancing: false
    hugepages:
        defaultHugepagesSize: 1G
        pages:
            - count: 10
              size: 1G
    machineConfigPoolSelector:
        pools.operator.machineconfiguration.openshift.io/master: ""
    net:
        userLevelNetworking: true
    nodeSelector:
        node-role.kubernetes.io/master: ""
    numa:
        topologyPolicy: restricted
    realTimeKernel:
        enabled: true
注記

ztp-site-generate コンテナーからデプロイメントした /source-crs フォルダーでは、$ 構文が暗示するテンプレート置換は使用されません。むしろ、policyGen ツールが文字列の $ 接頭辞を認識し、関連する PolicyGenTemplate CR でそのフィールドの値を指定しない場合、そのフィールドは出力 CR から完全に省かれます。

例外として、/source-crs YAML ファイル内の $mcp 変数は、PolicyGenTemplate CR から mcp の指定値で代用されます。たとえば、example/policygentemplates/group-du-standard-ranGen.yaml では、mcp の値は worker となっています。

spec:
  bindingRules:
    group-du-standard: ""
  mcp: "worker"

policyGen ツールは、$mcp のインスタンスを出力 CR の worker に置き換えます。

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