3.5. モニタリングスタックの設定


OpenShift Container Platform 4.15 では、cluster-monitoring-config または user-workload-monitoring-config ConfigMap オブジェクトを使用して、モニタリングスタックを設定できます。config map が Cluster Monitoring Operator (CMO) を設定し、続いて CMO がスタックのコンポーネントを設定します。

前提条件

  • OpenShift Container Platform のコアモニタリングコンポーネントを設定する場合、以下を実行します。

    • cluster-admin クラスターロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
    • cluster-monitoring-config ConfigMap オブジェクトを作成している。
  • ユーザー定義のプロジェクトをモニターするコンポーネントを設定する場合:

    • cluster-admin クラスターロールを持つユーザーとして、または openshift-user-workload-monitoring プロジェクトの user-workload-monitoring-config-edit ロールを持つユーザーとして、クラスターにアクセスできる。
    • クラスター管理者は、ユーザー定義プロジェクトのモニタリングを有効にしている。
  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。

手順

  1. ConfigMap オブジェクトを編集します。

    • OpenShift Container Platform のコアモニタリングコンポーネントを設定するには、以下を実行します。

      1. openshift-monitoring プロジェクトで cluster-monitoring-config ConfigMap オブジェクトを編集します。

        $ oc -n openshift-monitoring edit configmap cluster-monitoring-config
      2. 設定を、data/config.yaml の下に値とキーのペア <component_name>: <component_configuration> として追加します。

        apiVersion: v1
        kind: ConfigMap
        metadata:
          name: cluster-monitoring-config
          namespace: openshift-monitoring
        data:
          config.yaml: |
            <component>:
              <configuration_for_the_component>

        <component> および <configuration_for_the_component> を随時置き換えます。

        以下の ConfigMap オブジェクトの例は、Prometheus の永続ボリューム要求 (PVC) を設定します。これは、OpenShift Container Platform のコアコンポーネントのみをモニターする Prometheus インスタンスに関連します。

        apiVersion: v1
        kind: ConfigMap
        metadata:
          name: cluster-monitoring-config
          namespace: openshift-monitoring
        data:
          config.yaml: |
            prometheusK8s: 1
              volumeClaimTemplate:
                spec:
                  storageClassName: fast
                  volumeMode: Filesystem
                  resources:
                    requests:
                      storage: 40Gi
        1
        Prometheus コンポーネントを定義し、後続の行はその設定を定義します。
    • ユーザー定義のプロジェクトをモニターするコンポーネントを設定するには、以下を実行します。

      1. openshift-user-workload-monitoring プロジェクトで user-workload-monitoring-config ConfigMap オブジェクトを編集します。

        $ oc -n openshift-user-workload-monitoring edit configmap user-workload-monitoring-config
      2. 設定を、data/config.yaml の下に値とキーのペア <component_name>: <component_configuration> として追加します。

        apiVersion: v1
        kind: ConfigMap
        metadata:
          name: user-workload-monitoring-config
          namespace: openshift-user-workload-monitoring
        data:
          config.yaml: |
            <component>:
              <configuration_for_the_component>

        <component> および <configuration_for_the_component> を随時置き換えます。

        以下の ConfigMap オブジェクトの例は、Prometheus のデータ保持期間および最小コンテナーリソース要求を設定します。これは、ユーザー定義のプロジェクトのみをモニターする Prometheus インスタンスに関連します。

        apiVersion: v1
        kind: ConfigMap
        metadata:
          name: user-workload-monitoring-config
          namespace: openshift-user-workload-monitoring
        data:
          config.yaml: |
            prometheus: 1
              retention: 24h 2
              resources:
                requests:
                  cpu: 200m 3
                  memory: 2Gi 4
        1
        Prometheus コンポーネントを定義し、後続の行はその設定を定義します。
        2
        ユーザー定義プロジェクトをモニターする Prometheus インスタンスについて 24 時間のデータ保持期間を設定します。
        3
        Prometheus コンテナーの 200 ミリコアの最小リソース要求を定義します。
        4
        Prometheus コンテナーのメモリーの 2 GiB の最小 Pod リソース要求を定義します。
        注記

        Prometheus config map コンポーネントは、cluster-monitoring-config ConfigMap オブジェクトで prometheusK8s と呼ばれ、user-workload-monitoring-config ConfigMap オブジェクトで prometheus と呼ばれます。

  2. ファイルを保存して、変更を ConfigMap オブジェクトに適用します。

    警告

    ConfigMap オブジェクトの設定変更によって、結果も異なります。

    • Pod は再デプロイされません。したがって、サービスの停止はありません。
    • 変更された Pod が再デプロイされます。

      • 単一ノードクラスターの場合、一時的なサービスが停止します。
      • マルチノードクラスターの場合、高可用性であるため、影響を受ける Pod は徐々にロールアウトされ、モニタリングスタックは引き続き利用可能です。
      • 永続ボリュームの設定およびサイズ変更を行うと、高可用性であるかどうかに関係なく、常にサービスが停止します。

    config map の変更を必要とする手順にはそれぞれ、想定される結果が含まれます。

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